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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■ニュースにちょこっと●「チャイナ・ドラゴン」の頃
四方に光を発散しているような感じじゃなかったんですよ。
それで、この人はすごく変わっているなと感じて、
何を考えているかわからないし、あまり近づこうとはしなかったんです。


ちょっと意外なのは、朱延平監督との仕事は、「恋する惑星」の後から始まっているってことです。
デビュー作が例の「ワンダーガールズ2」、次に「香港犯罪ファイル」、そして「恋する惑星」が来て、
この撮影終了と踵を接して「報告班長3」の撮影に入ります。
(2005年7月17日の項の冒頭参照)
朱監督との初仕事「中国龍」はその後なんですよね。

そういうことと、「恋する惑星」「天使の涙」のカメラマン、クリストファー・ドイルが
著書『Angel Talk』で語っていたこと、ちょっと長いけど引用すると――

「恋する惑星」の撮影終了から「天使の涙」の撮影開始までには、すこし間があった。
タケシが一人前の「役者」になったのは、この仕切り直しのときだ。
以前の彼は、さほど特徴のない美青年だった。「ディーヴァ」の感じもちょっと……
そのころ印象をたずねられたら、私はそう答えていたかもしれない。
つまり、あのころのタケシは「迷える」アイドルだった。
どうすればいちばん手っとりばやかう絵になるか、
どうすればいちばんハンサムに映るか――そんなことを手探りしているアイドル。
だが、私は今度のタケシを見てびっくりした。
役者とは、「自分のイメージ」を守ったり「自分自身」をかばったりする存在ではなく、
自分を他人に「明け渡す」存在だ――その秘密を、彼はつかんでいた。
演技の核は「真実」にあり、映画づくりの核は「信頼」にある――
彼はどこかでこの事実に気づいたのだろう。


この翻訳は本当に上手ですね(芝山幹郎)。読むたびに感心してしまいます。
それはさておき、ドイルの言う武の根本的な変化、
それは「恋する惑星」から「天使の涙」の間の朱監督との仕事の期間に培われたのだとしたら、
ともすると「金城武の無駄遣い」とも見られがちな朱作品ですが、決してそうではなかったのかも。

「報告班長3」の後、「天使の涙」までに出演した作品は、たぶんこんな具合です。
「人魚伝説」「スクール・デイズ」「チャイナ・ドラゴン」(朱延平)、
「死角都市香港」「トラブルメーカー」(朱延平)


BBS   ネタバレDiary   11:20

05月07日(金)
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