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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■争わない役者●「投名状」日本公開
徐々に監督たちに認めさせていったのである。

アンディ・ラウが「模範労働者」であるなら、金城武は隠遁者だ。
彼は現状に甘んじ、実に長い間、世間は「美しい」以外の形容詞を彼に与えなかった。
さらにいまいましいことには、彼は自分をきれいだと思っていないのである。
俳優が最も恐れるのは、2つ、おごっている、甘えている、といわれることだが、
なのに、金城武は僻地でのひどい苦労をいとい、ともすれば2、3日姿を消してしまう。
アンディ・ラウは彼のこのような行動に、冗談で「抗議」したが、
ピーター・チャンは記者にこう言った。
「あそこは条件が悪かった。彼をわかってあげてほしい」

彼を「傷城」に起用した監督のアラン・マックと脚本のフェリックス・チョンの場合は
さらに大げさにこう言っている。
「空港でトイレを探してみつからないでいる姿さえかっこいい!
彼は撮影でけがをしたのに治療をしない。
怪我した足を引きずって行ったり来たりしてるが、それでもあんなにかっこいいんだ!」

ともかくこう信じてよい。
十分美しければ、人の芝居をとらなくても寵愛を受けられる。
美しくない人間がそうしなかったら、食っていくことさえできないのではないだろうか?
チョウ・ユンファは「満城尽帯黄金甲(王妃の紋章)」で、
息子役のジェイ・チョウにこう言った。
「私がお前に与えるもののみ、お前のものだ。
与えないものを、お前が取ろうとしてはならない」

芸能界は、きわめて寿命の短い業界で、争わねば飯の食えないこともある。
金城武が幸いにして十分生き残ってこられたのは、
例外のないものはない、ということを表している。
上を見ず、下を見て暮らすしかない。
(王小木/新民周刊 2008.8.4)



●「投名状」日本公開へ  18:40

「電影宣伝自由人」さんのブログへ!
涙が出るほどうれしいです。

実は、最近ついにリージョンフリーのデッキを買いました。
それというのも、「投名状」の監督版≠ニいうのを買ったから。
なぜ、いわゆるディレクターズカット版と言わないかというと、
収録されているのは、新たに編集し直されてものではなく、
劇場公開版に、カットされたシーンを別につけたものだからです。

しかし、それでもこれは見ずにはおられない。
というわけで、これまでリージョンコード違いのものを幾つか
持っていたにもかかわらず、なお踏み切れてなかった
デッキ購入をようやく決心したわけです。

カットされた幾つかのシーンを見ているだけで、
胸が苦しくなってくる。
まだ怖くて、ウーヤン(三弟)の処刑シーンは見ていませんが、
この映画、辛い話なんだけど、私は好き(というのとも違うが)なんです。
監督がいい、役者がいい、スタッフがいい、そして伝えたかったであろうことが、
伝わってくる感じがする。
役者の表情を見ていると、演技ではなく、その人物の心や背景をみている気がする。

同じ、時代劇大作でも、「赤壁」とは全然違います。
激しい戦いがあって、たくさん人が無残に死んでも、
「赤壁」は、やっぱり一大エンタテイメント。
そういう楽しみ方をするのがいい作品で、実際、とても楽しめます。

われらが金城武にしても、諸葛孔明は、きっと多くの人が気に入ると思う。
苦しい思いをせず、その生き生きした魅力を堪能できる役です。

でも、「投名状」のウーヤンは違う。
演じる武の心がウーヤンと同じになっているのを感じ、
メイキングの撮影中のシーンで見ても、胸がしめつけられてきます。

私は、「赤壁」の楽しさを大勢の日本人に味わってもらいたいのと同時に、
「投名状」の素晴らしさに接する機会をもまた、
逃してほしくないと思っていたので、本当に嬉しいです。
いつの公開になるかわかりませんが、それまで、DVDは再封印します。
よかった……


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08月17日(日)
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