ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■既に介護難民が発生している。

1、介護保険の誤算=磯崎由美(生活報道部)
                    2010年3月24日 毎日新聞
2、特養待機者が約42万人という日本の社会「2010年1月」
 http://ameblo.jp/syogai1/entry-10444212941.html
3、高齢者の終末期医療―胃ろう(PEG)
 http://secondleague.net/user/012/012/1156.html

 60歳の知人から電話が来た。両親と本人の3人暮らしである。90歳近い父親は、床に付きっぱなしの状態だ。85歳の母親が90歳の夫の世話をしている。いつ倒れるか分からない状態である。60歳の知人は失業中で働く必要があるのだ。このような状態でも特別養護老人ホームに入れないのである。介護難民と言っても過言でない。

 特別養護老人ホームのベット数は全国で29万床である。資料2のとおり、特養待機者が約42万人もいるのである。特筆すべきことは、厚生労働省が公表した特養待機者数は42万人の4割が重度の人たちなのだ。知人の父親のように床に付きっぱなしの状態の重度の待機者が42万人の4割の17万人野いるのだ。
介護難民17万人と言ってよいだろう。入所している29万人が仮に一度に逝去したとしても13万人の待機者が出るという凄まじさだ。まさに介護難民である。

 待機者全体に占める在宅者の割合は47%で20万人。在宅でない人は53%で22万人である。在宅でない人の22万人は入院中で、介護施設への移動(追い出し)を求められている人たちである。 まさに介護難民である。

 一つ大きな医療上の問題点を記述したい。
 障害や重度の認知症で口から物を食べられなくなると、「胃ろう」と呼ばれる手術を行い、おなかの口を作って栄養を摂取させる。手入れや管理が大変で、医療行為にあたるためヘルパーには頼めない。胃ろうにする高齢者は増え、在宅介護を続ける家族の大きな負担となっている。果たしてこの医療行為適切なのか疑問である。

 脳血管障害の場合、栄養状態が良ければ長く延命する。入院して胃ろうが必要と言われ承諾した家族も、在宅となり介護が長引くと、後悔するケースが多いようだ。岩手県内の老人病院で三年間に亡くなった105人データは次の通りだ。

・経管栄養(鼻からのチューブ、胃ろうなど) 平均1年11か月の延命
・点滴(腕などの静脈からの低カロリー点滴) 平均2か月の延命

 障害や重度の認知症で口から物を食べられなくなった状態で。胃ろうの手術は意識が明確にある場合に限定すべきではないかと思う。最期まで病院に置いてくれるのであれば選択の一つかもしれない。しかし、現在は一定の期間で退院する必要がある。

 終末期への備えとして、食べられなくなったときの本人の希望は早い段階から聞いておくことが必要だ。意識がない場合は低カロリー点滴で終末を迎えさせてやるべきでないだろうか。


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介護保険の誤算=磯崎由美(生活報道部)

                     2010年3月24日 毎日新聞

 障害や重度の認知症で口から物を食べられなくなると、「胃ろう」と呼ばれるおなかの口を作って栄養を摂取することがある。手入れや管理が大変で、医療行為にあたるためヘルパーには頼めない。胃ろうにする高齢者は増え、在宅介護を続ける家族の大きな負担となっている。

 東京都内の男性、神戸さん(61)もその一人だ。同居の義母は最も重い「要介護5」。妻は働き、交通事故の後遺症がある神戸さんが主に介護する。特別養護老人ホームを3カ所申し込んでいるものの、胃ろうの人を受け入れてくれる所は少なく、2年が過ぎた。

 親や配偶者を施設に入れたい人が決して冷淡なわけではない。「預ければ楽になる。でももう少し家でみてあげたい」。神戸さんの思いも行き来するが、目を離したすきに義母が転倒し、頭をけがしたこともある。24時間緊張を強いられる介護は専門職ですら並大抵ではない。


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03月25日(木)
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