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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 余  禄
 五月の最大のニュースは、やはり世界を震撼させているSARSになると思う。何しろ診察に当たった医師、看護師が次々と感染の後死亡しており、このようなことは近代ではほとんど無かったことである。それだけに、このSARSが今後どのようになっていくか、強い関心を持たなければならない。ここで、情報メモ@ABCに記述できなかったことを加筆して置きたい。 

 香港大学の研究チームは23日「新型肺炎の感染源について、ジャコウネコ科哺乳類であるハクビシンの可能性が高いと発表した」(24日・毎日から)ハクビシンの4匹の便からSARSウイルスと遺伝子がほぼ同じウイルスを検出したのだ。広東省での最初の感染者は、これら野生動物を取り扱っていた人、処理して(殺して)調理していた人に絞られてきたようだ。研究チームは「便や分泌物に触れて感染した」と推定している。 

 中国広東省の食文化を批判するつもりはない。ただ、この省ではネコ、ヘビ、ハリネズミなどの野生動物を食材に使う料理が「野味」と称してすっかり定着している。ここで「家禽蛇獣総合市場」(5月4日・読売から)がある。ここでは「ネコ、野豚、クジャク、ダチョウ、カメ、ハクビシン(ジャコウネコ科の哺乳類)ハリネズミなど、野生動物を中心に50種類以上の食用動物が金網や布袋に入れられて、生きたまま売られている」(同)この中のハクビシンにウイルスの感染源があるようだ。今回の騒動は、俺たちを(野生動物を)あまり食べるな!との警告のようにも感じられる。 

 SARSが怖いのは、感染力が極めて強いスーパースプレッダーの存在である。北京の隣の天津市では「男性1人から160人に感染が広がったことが26日分かった」(26日・毎日から)という。この1人の男性は「4月15日、心臓手術のため天津市武装警察病院に転院。38・5度の高熱が出たため17日、新型肺炎の疑いで指定病院に転送された。病状が悪化し、18日別の感染病院に再び転送された後、新型肺炎と診断され4月20日に死去した(5月26日・毎日から・要旨のみ)

 長々と引用した理由は15日から20日までの僅か6日間で医師ら医療関係者60人に感染させた他、2次感染も起きて160人に広がったのだ。この男性を診察した医師3人は全員感染し、2人は既に死亡している。医師、看護師にとっては、これほど恐怖に感じる感染症はないと思う。

 問題はこれからである。米国の専門家が上院で「今冬の訪れととも、・・更に深刻な感染が起こる可能性がある。最悪の状態はまだこれから」(世界日報から)と証言している。 

05月31日(土)
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