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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■余    録
 以前にも書いたことがあるが、日本の新聞は悪いイメージのニュースはデカデカと報道する。反面、好ましいことは報道しないか、または報道しても小さな扱いのように思う。日本が造船世界一の座に返り咲いたことを100人中何人知っているだろうか。テレビも扱わないし、経済新聞で小さく扱われるだけだ。よって、殆どの人は知らないのであろう。「日本造船工業会がまとめた2001年の新造船受注量は・・前年比24%増の797万トンとなった。韓国は同38%減の641万トンとなり、日本が3年ぶりに造船世界一の座に返り咲いた」(2月1日 日経から)日本の賃金水準で、世界一の受注をするのだから、日本の造船技術がいかに勝れているかの証になると思う。
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 1月にキャノンのことを少々記述したが、2001年12月決算は、「連結営業利益が2818億円と前の期に比べ15%増え、4年ぶりに過去最高を更新した」(2月1日 日経から)という。連結売上高が2兆9000億円であるから、売上比で10%余りの営業利益という優秀さである。(連結税引き後の純利益1670億円)複写機市場では、勝組のキャノンとリコーがアメリカのゼロックスなどからシェアを奪っているのだ。
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2月13日に書いた雪印グループの再建に関連して外資は困ると言う農林省の指導には驚いた。この指導には当然法的な根拠がない。「雪印グループの再建に関連して政府が異例の『外資排除』を示したのは、酪農家保護だけでなく、牛乳生産に対する行政による管理ルールを守り通したいとの思惑があるためだ」(2月8日 毎日から)という。乳牛は自由経済のルールで流通しているのではなく、官主経済ルールの中に入っているのだ。このような分野の製品は総べて国際価格より高くなる。 
 農林省のトップである渡辺事務次官は外資導入に関連して「競争力も大事だが、生産と供給の仕組みが壊れては困ると言う声が強い」(同)と強調している。日本の企業はどんどん海外へ進出している。反面、優れた海外の企業を受け入れないというから、国際的に見れば見当違いの議論をしているように思う。
 話題に上っているネスレはスイスに本社のある会社だ。「ネスレは酪農から出発し、100年の歴史を持つ会社だ。ブランド管理能力に非常に優れ、同社は世界に約500の工場を持つ世界最大の食品メーカー。日本にも1913年に進出し、『ネスカフェ』・・・などでなじみがある」(同)ネスレが雪印のような問題企業を丸抱えにすることは考えられない。
 それでは日本の食品メーカーの中で、雪印の支援と再建に乗り出す企業があるのだろうか。
「事件がどこまで広がるか予測がつかない。今どんな企業も怖くて『雪印支援』は言い出せない」(2月6日 毎日から) 地に落ちたスノーブランドを買う企業は限りなくゼロの印象だ。行政と政治がこれだけ口を挟む企業を支援する企業が出るわけがない。
 商社が雪印を支援する可能性があるのだろうか。「大手商社は、雪印を丸抱えで支援することに極めて消極的だ」(2月8日 毎日)というから、雪印グループ全体は消滅へ向かって進むような気がしてならない。
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 2月15日に「大気圏はわずか10キロメートル」と題して少々記述した。地球からわずか20キロの成層は、気温(マイナス50度)と共に、太陽の強い紫外線が直撃するので、巨大な飛行船を浮かべるには超ハイテクの技術が求められる。計画の概要はこうだ。「ヘリウムガスを詰めた全長250メートル、直径60メートル、重さ30トンの巨大飛行船約15機を日本上空に浮かべ・・・気流に流されないように機体後部のプロぺラを使い、定点の半径1キロ以内にとどめる。・・・最大のメリットは、地上の通信基盤がない地域でも、飛行船さえ浮かべれば、一気に高速通信ができる点だ。・・・米と英は2003年に実行化一歩手前の長さ150メートル級の飛行船を成層圏で飛行させる」(2月11日 毎日から)という。高い打ち上げコストがかかる衛星より安価となり、通信技術に一つの革命が起こるのかも知れない。これらの実現化を目指す「日本成層圏通信」(同)という民間企業が発足している。
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02月28日(木)
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