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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■北朝鮮再核実験:中国の対応が焦点
北は05年以降、核の検証や核施設無能力化の約束を果たそうとしなかった。にもかかわらず、ブッシュ前米政権は、北の行動や経済を締めつける効果を示した金融制裁とテロ支援国家指定の外交カードを2つとも口約束で解除してしまった。これは重大な失敗といわざるを得ず、反省すべきだ。
6カ国協議の継続方針を掲げたオバマ政権も、包括的な対北政策はまだ固まっていない。それなのに、クリントン国務長官が指名したボズワース担当特使は「金融制裁もテロ支援国家指定も再発動の予定はない」と公言、北に「圧力はかけない」と教えるような言動を重ねてきたのは遺憾である。
≪中露は責任を果たせ≫
中露の姿勢にも問題が多い。北はミサイル技術や偽ドル、偽たばこなどあらゆる不当な手段で外貨獲得を図っている。国連は安保理決議1718などを通じて制裁強化を求めてきた。しかし、4月のミサイル発射時もそうだったように、中国とロシアは制裁の履行と強化には一貫して消極的で、国連決議の義務を十分に果たしているようには見えない。
オバマ大統領が「明確な国際法違反」と述べたのをはじめ、日韓など各国が北を厳しく非難しているのは当然だ。しかし、北の行動を改めさせるには、明確で断固とした制裁措置の実行が不可欠である。米国は金融制裁とテロ支援国家指定の再発動を真剣に検討すべきであり、中露は世界の平和と安全を担う重大な責任を自覚し、義務を果たすよう求めたい。
日本の防衛力はこれまで「専守防衛」を基本とし、攻撃能力は米軍に委ねてきた。日本は自ら報復能力を持っていないが、自衛力の一環として北の核・ミサイル施設に対する先制破壊などの抑止能力を整えるべきだ。
同時に、日米同盟の強化も必要である。自衛隊と米軍の連携に不可欠な集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈の改定を急ぐとともに、米国の「核の傘」に安全を委ねる日本のあり方に関する議論も必要かもしれない。最低限、核抑止がどの程度機能しているかを日本政府は検証しなければならないだろう。
国連の場での制裁論議や日本独自の制裁強化もさらに検討する必要がある。そうした外交的対応と同時に、防衛・安全保障のあり方の検討も怠ってはならない。
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05月27日(水)
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