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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■余 録
港・道路などの公共物には、総計で12兆円(過去の報道による)もの巨費を投じた。ここに日本という国のシステムが明瞭に浮かび上がる。国家とは公共物を作り守るために存在し、国民1人1人がどうなっても、総て自己責任だ!と言ってる。
この政府の方針に対して、異論を唱える人は少ない。少々の論説があっても、これが世論として盛り上がることもない。日本人は政府の決定に何でも従うという江戸時代からの特質があるようだ。
地震で建物が全半壊したなどの3万1672世帯が無担保で最高350万円の災害援護資金を借りたと言う。毎日の記者の目を読むと3万1672世帯の中で阪神大震災から立ち上がれない人がいかに多いかが読み取れる。
「災害援護資金を利用したのは、3万1762人。このうち昨年の11月現在で、660人が破産し、1203人が死亡した。さらに、5809人が1回毎の返済額を減らしてもらう措置をとっている。個々の被害者の生活復興はまだまだだ」と。
この大震災に対して、庶民のために行政が行った支援は、無担保でわずか350万円の貸し付けだけだった。政治家は胸を張ってこの支援内容を世界に説明すればよい。これが、世界第2位の経済大国が行った支援だから世界に誇り得ることだろう。
以前に書いた日々の映像で、せめて亡くなった6432人の遺族に、生活の再建資金として、1000万円の見舞金を支給しても640億円だと書いた。建物が全壊した庶民に対して、1000万円の補助金を出しても12兆の公共投資から比べればわずかの金額だ。「超党派の国会議員が自然災害の住宅再建を国が支援する制度創設が目的で、2000年10月に全壊世帯に最高850万円を支給する法案骨子をまとめた」(引用同)しかし頓挫した。
なぜ頓挫したか。それは住宅の所有者から年間2000円を集めるのが法案の骨子であったからだ。こんな法案が通ったら、これを集める市町村の事務が増大するので全国の町村会が反対した。どうして、国会議員の先生方は、持ち家の家庭1所帯から1ヵ年2000円を集める・・・などというケチな考え方をするのだろう。
なんで、国の予算で、1ヵ年1000億円の基金を積み立てて被災者の救済に当てよう・・・という発想にならないのだろう。住宅の所有者から2000円を集める・・・このケチな発想も世界に誇り得ることと言わねばならない。
01月31日(木)
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