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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■<ニート調査>8割が就労経験があった。
毎年採掘される金の総量の8割以上が、宝飾品の製造に使用されている。宝飾品
は、世界の人たちのうち、ほんの一握りの富裕層がステータスシンボル、つまり
富を誇示する手段として身につけることが多い。

トルコの環境活動家として広く尊敬を集めるビーセル・レムケは、金鉱採掘の今
後に疑問を投げ掛ける。広大な地域を、彼女いわく「月の砂漠」に変えるほどの
価値があるのかと。レムケは「金」そのものに反対しているのではなく、金の鉱
石を処理する際に放出される、シアン化物や水銀といった極めて有害な化学物質
に反対しているのだ。

金に正当な市場価格をつけるなら、課税することだ。その税収を、水銀やシアン
化物といった採掘による汚染の浄化と、鉱山地帯の景観修復にあてるのだ。こう
した課税により、この貴金属のために社会が負担しているあらゆるコストが価格
に反映されるため、金の価格は数倍に膨れ上がるだろう。

原料の使用を削減するもう一つの選択肢は、使用を促している助成金を撤廃する
ことだろう。アルミニウム産業ほど、こうした助成金を受けている産業はない。
たとえば、オーストラリアのシンクタンクであるオーストラリア研究所(The
Australia Institute)の報告によると、同国の製錬業者は、助成金の支給を受
けて驚くほど安い料金で電力を購入している。他の産業は1キロワット時当たり
約3.1〜3.7円支払っているのに対し、製錬業者は約0.8〜1.7円しか支払っていな
いという。

この巨額の助成金がなければ、私たちが使い捨てのアルミ製飲料容器を手にする
こともないのかもしれない。このアルミニウムへの助成金は、間接的に航空産業
と自動車産業への助成にもなっており、結果的に、エネルギーを大量に消費する
移動を奨励しているのである。

物質経済を脱するための政策上の構想で、最も広く知られているのは、現在提案
されている化石燃料の燃焼に課す税金である。この税金は、石炭・石油の採掘、
それらの使用による大気汚染、気候変動のために社会が負担しているあらゆるコ
ストを反映するものだ。この炭素税によって、エネルギー価格はより現実に即し
たものとなり、その価格がエネルギーを大量に消費する物質経済に浸透し、原料
の使用量削減を促すだろう。

物質分野のエコ・エコノミーを構築する際の課題は、市場が常に偽りのないシグ
ナルを送れるようにすることである。エルンスト・フォン・ワイツゼッカーの言
葉を借りれば、「課題は、市場に生態学的な真実を語らせること」となる。市場
に真実を語らせるには、炭素税だけでなく埋め立てごみ処理税も必要である。そ
れによって、ごみを生み出す人たちがそれを一掃するコストを全面的に負うこと
になるのだから。

(翻訳:藤津、荒木、長谷川、長澤)

06月30日(土)
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