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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■殺処分対象の家畜は19万9246頭:殺処分が間に合わない
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、口蹄疫で客足遠のく、県境の商店街・観光地苦境
2010年6月15日 読売新聞
 宮崎県での口蹄疫(こうていえき)問題で、県境の商店や観光地では、客足が遠のき、売り上げが落ちたり、予約の取り消しが相次いだりといった影響が出始めている。県内での感染阻止に向けて懸命な防疫作業が続く中、ホテルや商店からは「これ以上問題が長引けば、経営がもたない」との声が上がっている。
 曽於市の市商工会(永吉正会長、約900人)は8日、市内の約50事業所(十数業種)を対象に口蹄疫の影響についてアンケートを実施。その結果、80%以上が「(口蹄疫の発生前と比べて)売り上げが減少した」と回答した。減少幅は10〜30%が半数を超え、50%減の事業所もあった。顧客層の大半を占める農業や畜産業の人たちが外出を控え、生活必需品以外の買い物を控えていることが最大の原因と見ている。
 同市は隣の宮崎県都城市とは経済的な結びつきが強い。市商工会は「市中心部での人通りがめっきり減り、閑散としている。都城市で発生した口蹄疫の影響は、しばらく続くだろう」と話す。
 志布志市は、都城市から曽於市を経由して入ってくる車両が少なくない。幹線道では大型トラックの交通が減り、沿線の商店やコンビニエンスストアでの減収が深刻化して、こちらでも宿泊施設のキャンセルや、住民の買い控えも目立つという。
 市商工会(河本正男会長、約800人)では、事業所や商店に対しても消毒液や石灰を配布して防疫を呼びかけている。担当者は「9日以降、商店街には緊張感すら漂う。皆がピリピリしており、不安や疲労感が募りつつある」と訴えている。
 霧島連山、温泉、霧島神宮などの観光資源に恵まれた霧島市でも、観光客数が目減りしている。市商工会(中村博美会長、約1350人)によると、霧島・牧園地区にある約70のホテル、旅館では、4、5月に計約3000人のキャンセルが出たという。春の観光シーズンで予約の取り消しが少ない時期だが、通常の約10倍のキャンセルを受けたホテルもあったという。
 同市牧園町の霧島国際ホテルでは、都城市で新たに感染例が確認され、伊藤知事が「準非常事態」を宣言した9日以降、計約300人が予約を取り消したという。同ホテルの花俣幹男専務は「問題の長期化によって、かつてないほど厳しい経営状況になっている」と語る。
 相次ぐキャンセルのしわ寄せは、ホテルの納品業者にも及び、魚介類などをホテルに納めている市内の業者は「昨年同期に比べて、注文が20〜30%減っている。14日からは、車体全体の消毒も始まり、搬送の負担も増えた」と話している。
(2010年6月15日 読売新聞)

06月16日(水)
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