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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■日本の社会で希望を見えだせるか
 負担をないがしろにして財政支出を続け、その帳尻を国債発行で埋めてきたツケが、今の若い世代や未来の世代にずしりとのしかかる。

 平和はどうだろう。冷戦終結から20年たったが、北朝鮮の核開発にみられるように20世紀型の脅威は去っていない。中国の21年連続での国防費2ケタ増加も、東アジアの長期的な安定にどんな影響を及ぼすか読めない。鳩山政権は日米同盟について前政権とは一線を画すように見えるが、それは賢明なのかどうか。

 長い目でみて最も深刻なのは地球温暖化問題である。大量の二酸化炭素排出によって温暖化が進み、このままでは海面の上昇だけでなく、異常な暑さや寒さ、大型台風や干ばつの多発など、人類の生存環境そのものが脅かされる、と多くの科学者が警告している。

 われわれ現世代は子や孫の世代を犠牲にして、繁栄や平和をたのしんではいないだろうか。自分たちが生み出した問題は自分たちで処理する。それが未来への責任だろう。

 敗戦から65年、日米安保条約改定から50年、年金増額など福祉元年から37年、温暖化防止の京都議定書から13年、21世紀の10年目。今年を日本の未来を考える元年にしたい。

 経済を長いデフレ基調から引き戻すには、財政・金融面から需要を喚起するだけでなく、長期の視点から経済体質を変える必要がある。

 デフレの原因として、時代を映した需要の変化に供給側が対応し切れていないことも大きいからだ。たとえば公共事業が激減し民間の需要も低迷する建設業界では、バブル最盛期の89年(約580万人)とそう変わらない517万人が働いている。転業などをせずに、皆が食べていくのはまず不可能である。

 潜在的に大きな需要があるのに、政府の規制などで供給が出てこない分野もある。自由診療や新しい医療技術開発に制約がある医療、新規参入にまだ壁がある電力や農業、保育、介護なども、競争を促進すれば、実は潜在的な成長分野である。

 若い人や将来世代が格差なく良い仕事に就けるよう人材の育成に力を入れなければならない。この面では政府とともに企業の責任も重い。

向こう10年間が勝負

 財政や社会保障を持続可能にするには、年金・医療給付や保険料、税金などの面から、現世代が解決策を出すべきだ。景気が持ち直した後に実施できるよう準備を急ぎたい。

 安全保障に関しては、日米同盟の意味合いを、未来の視点からもう一度考えてみる発想が大切である。

 地球環境を守るのは負担だけとは限らない。米中などの大量排出国を巻き込んだ二酸化炭素削減の枠組みができれば、低炭素社会に向けて、先進国は産業構造を大きく変え、新たな成長を開始する。技術力の高い日本は優位に立つはずである。

 これら未来に向けた改革を進める上での問題は「改革の担い手はだれか」だ。投票率が高い高齢者の人口に占める割合は高まり、現状維持を好む高齢者の声が政治に反映されやすくなった。この状況を変えるにはもっと若い人にも選挙権を与えるとともに、各界の指導者に若い人を登用する寛容さと勇気が求められる。 過去10年間、経済や社会保障の基本的な問題を解決できなかった。今から10年後には65歳以上の人口が29.2%と3割に近づく。この10年が勝負であろう。若い世代や将来世代の生活を守ることを真剣に考え、早く行動を起こすべきである。



社説 未来への責任(2) 外向いて行動する日本にこそ価値あり(1/3)

 地球儀を眺めてみる。日本は小さな島国だ。巨大なユーラシア大陸が覆いかぶさり、左斜め上から朝鮮半島が突き出る。広い太平洋のかなたに北米大陸がある。

 島国日本は、世界から孤立しては生きられない。地球儀をみれば明らかだが、心配が尽きない。

日米で「成長中国」導く

 2010年は、日米安全保障条約改定から50年である。鳩山政権下の日米関係には暗雲が漂う。日韓併合100年にもあたる。前世紀の歴史のなかの事実は、今年の日韓関係に影を落とす。日米、日韓間の不協和音は、核で周辺に不安をまき散らす北朝鮮の抑止を難しくする。


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01月05日(火)
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