ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257885hit]
■オバマ大統領就任演説
皮肉屋は彼らの足元が動いたことを理解できない。われわれを消耗させてきた古い政治的な論議はもはや通用しないことを理解できない。われわれが今日問うべきなのは、政府が大きすぎるか小さすぎるかではなく、政府が機能するか否かだ。まともな賃金で、支払いできる医療保険と、威厳を保てる退職金のある仕事を世帯が見つけられるよう助けられるかどうかだ。
答えがイエスであるところへ、われわれは進み出したい。答えがノーであるところでは、計画は終わってしまうだろう。公共のドルを扱うわれわれは、お金を賢く使い、悪習を改革し、真っ昼間に仕事をするとみなされるはずだ。なぜなら、それから初めて、われわれは人々と政府との間の美徳のある信用を取り戻すことができるからだ。
市場(経済)が善か悪かも問題ではない。ただ現在の危機は監視がなければ市場は空回りすることを思い起こさせた。富裕層だけを優遇すれば国家は長く繁栄できない。米国経済の成功は、国内総生産(GDP)の規模ではなく、富の普及と意欲ある個人の機会を拡大する能力に依ってきた。慈悲によってではなく、それが共通の利益にとって最も確かな道であるからだ。
われわれの共同防衛に関しても、安全と理想のどちらかを選択するというのは偽りだと拒絶する。われわれの建国の祖は想像を超える危機のなかで、法の支配と国民の権利を保障する憲章を起草した。憲章は何世代もの犠牲のうえによって拡充されてきた。これらの理念は今も世界を照らしており、われわれは自己都合で手放したりはしない最も繁栄している首都から私の父が生まれた小さな村まで、今日この日をみているすべての人々、政府に言いたい。米国には平和と尊厳のある未来を求めるどの国に対しても、どの男性、女性、子供に対しても友人であり、われわれがもう一度指導的立場に立つ用意があることを。
先人たちがファシズムや共産主義に対して、ミサイルや戦車だけでなく、強固な同盟と揺るぎない信念を持って対(たい)峙(じ)したことを思いだしてほしい。彼らは単独では自らを守れないことも、その力を好き勝手に使うのは許されないことも理解していた。慎重に使うことで力が増すということを知っていた。安全は正当な大義、模範を示す力、謙虚さや自制から生まれてくる。
われわれはこの遺産を守る。これらの理念にもう一度導かれることで、さらなる努力や国家間の一層の協力や理解が求められる新たな脅威に立ち向かうことができる。われわれは責任ある形でイラクから撤退し、イラクをその国民に委ね、苦労しながらもアフガニスタンに平和を築く。昔からの友人やかつての敵とともに核の脅威を減らし、地球温暖化防止に努力する。
われわれは自分たちの生き方について謝ることはしないし、それを守ることに躊躇(ちゆうちよ)はしない。テロを起こし、罪のない人々を殺して目的を達成しようとする人たちに告げよう。われわれの精神はより強く、打ち砕かれることはない。われわれはあなたがたを打ち破るだろう。
われわれの受け継いだつぎはぎ細工の伝統は強さであり弱みではない。われわれはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そして無神論者の国だ。地球のあらゆる場所からもたらされた言語、文化で形作られている。
南北戦争や人種隔離のつらい経験を経て、暗黒の時代からより団結するようになった。だからこそ、憎悪をいつの日か乗り越え、民族を隔てる線も消え、世界が小さくなるなかで共通する人間愛があらわれ、米国は平和の新時代を先導する役割を果たさなければならないと信じている。
イスラム世界に対し、相互の利益と相互の敬意に基づいた新たな道を模索する。紛争を引き起こし、自分の社会の問題の責任を西側に押しつける世界各地の指導者よ、国民はあなたが何を築けるかで判断するのであって、何を破壊するかで判断したりはしないことを知るべきだ。腐敗や欺瞞(ぎまん)、反対者への抑圧を通じて権力の座にしがみついてる者たちよ、あなたたちは歴史の誤った側にいる。もし握っているこぶしを開くなら、われわれは手を差し伸べる。
[5]続きを読む
01月21日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る