ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 非政府組織はアフガンから撤退すべきである。
 「この国を緑豊かな国に戻すお手伝いをしたい」。そんな夢を抱いて海を渡った青年の「善意」が、無残に打ち砕かれた。アフガニスタンで非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(本部・福岡市)の伊藤和也さん(31)が拉致された事件は27日、山中で射殺された伊藤さんの遺体が発見されるという最悪の結末を迎えた。「万に一つでも…」と息子の無事を祈っていた両親の願いはかなわず、現地の同僚たちは泣き崩れた。

 「正直、家族はまだ受け入れられない。顔を見たい」。伊藤さんの遺体確認を受けて、父の正之さん(60)は27日夜、報道陣の前には姿を見せず、「ただ本人には家族みんなで『頑張ったね』と言ってあげたい。家族で認めてあげたい」とコメントだけを出した。

 静岡県掛川市の実家に外務省から連絡が入ったのは午後10時10分ごろだったという。しかし、心労を重ねてきた家族の体調や現地のリスクなどを考え、アフガニスタンには行かず、国内の空港で家族で出迎えたいとしている。

 これに先だつ同日午後、伊藤さんとみられる遺体が発見されたとの情報を受けた際、正之さんは「100分の1でも、万分の1でも生きていてくれれば…」と、錯綜(さくそう)する安否情報の中で、生存へ懸けるいちるの望みを語っていた。

 その後、伊藤さんの自宅には、親族とみられる女性らが車で駆けつけ、悲鳴を上げながら家の中へ走り込んだ。

 「どうして」。静まりかえっていた自宅からは、たびたび悲しみに暮れる叫び声が響いた。

 和也さんは、母の順子さん(55)に「おれが死んだらアフガンの地に埋めてくれ」と話したこともあった。

 順子さんはショックで「本当に疲れてしまい、体調がよくない」(正之さん)状態で、自宅で横になり休んでいるという。

 正之さんは犯行グループに対し、「アフガニスタンのために和也はよい国を作ろうと頑張っていたのに、現実を感じた。和也も悔しいと思う」と怒りをにじませた。
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【アフガン邦人男性拉致】タリバン「殺害した」 全外国人が標的 
 08/27 23:38 i  共同通信
 アフガニスタンで日本の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(本部・福岡市)の伊藤和也さん(31)が拉致され死亡した事件で、関与を認めていた反政府武装勢力タリバンのムジャヒド報道官は27日、遺体発見後に共同通信の電話取材に応じ「日本人を殺害した。すべての外国人がアフガンを出るまで殺し続ける」と述べた。

 報道官は「このNGOが住民の役に立っていたことは知っている。だが、住民に西洋文化を植え付けようとするスパイだ」と主張。「日本のように部隊を駐留していない国の援助団体でも、われわれは殺害する」と訴えた。

 報道官は伊藤さんの拉致後、「日本人は政府側との戦闘に巻き込まれて死んだ。政府側の流れ弾に当たった」と責任を回避する発言をしていたが、一転して意図的に殺害したことを認めた。(共同)

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いずれ狙われる…不安は的中した アフガン拉致・殺害
                    2008年8月27日  Iza
アフガニスタン東部ジャララバード近郊で非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(本部・福岡市)の伊藤和也さん(31)が、旧政権タリバン系武装勢力とみられるグループに拉致された事件。地元に溶け込んだ支援活動で定評のあったNGOメンバーが被害にあったことの衝撃は大きい。長年の積み重ねで勝ち取った住民からの信頼をよりどころに、用水路建設など大掛かりな事業を手掛けてきた同会。スケールの大きい活動が金目当ての犯行を誘発したとの見方も出ている。

 《自信と過信》
 「記者だと分からないように、必ずシャルワルカミーズ(民族服)を着て来てください」。ペシャワール会は現地取材に訪れる報道機関に対して、いつもこう呼び掛ける。ワーカーと呼ぶボランティアと同じ宿舎に記者を泊め、ワーカー同様、単独行動は厳禁だ。


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08月28日(木)
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