ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[256902hit]
■最後の頼みの剛腕小沢も年金で潰れる
何といっても、乳児期は脳神経細胞を含む身体の全ての細胞が一生涯のうちで最も賦活活性化し成長発達速度が著しい時期です。例えば、身長は一年間に一・五倍、体重は三倍に成長する。言うまでもなく、これらの急速な成長・発育を遂げるためには、十分なエネルギーと豊富な栄養素が必要となります。
まず、乳汁の主要な成分は、タンパク質一・二%、脂肪三・八%、乳固形成分一二・四%および乳糖七・○%です。このうち、蛋白質の濃度は泌乳の時期によって変化するが牛乳の三・三%に比べると母乳の濃度は低く、また、乳清タンパクは六○〜八○%、カゼインは二○〜四○%が含まれます。乳清タンパクには、アルファ・ラクトアルブミン、ラクトフェリン、血清アルブミン、リゾチームなどが含まれています。特にアルファ・ラクトアルブミンは、乳児にとって必須アミノ酸となるシスティンを豊富に含んでいます。更に、母乳には成長と代謝に大切な働きをする色々な核酸誘導体が含まれています。先に述べたラクトフェリンは鉄を含む糖タンパク質で、母乳中の蛋白質の中では最も多い。この蛋白質は大腸菌などに対する抗菌性物質としての機能を持っており、又リゾチームには細菌溶解作用があります。
脂質には、不飽和脂肪酸が多く含まれ、中性脂肪の脂肪酸構成は極めて消化され易い形になって含まれており、更に母乳には活性が強い脂肪分解酵素が含まれているために、脂肪の消化吸収に役立ちます。このことは特に、腸管の脂肪分解酵素の活性が弱い乳幼児にとっては非常に都合が良くできております。この他、神経細胞の発達や胆汁酸の合成に重要なコレステロールが含まれておりますが、これには乳児自らが体内で作るものと体外から与えられるものとがあります。このコレステロール濃度は牛乳のそれよりも格段と高く「乳幼児期は脳神経の形成時期」人乳であればこその違いとも申せましょう。
母乳に含まれた灰分は、可溶性カルシウムが大部分を占めております。これを牛乳のカルシウムの含有量に比べると低いが、母乳のカルシウムの場合、吸収率は牛乳のそれに比べて極めて高く、七五%が吸収されます。又、母乳に含まれた鉄の濃度は比較的低く、一○○ミリリットル当たり三○〜四○mgであるが、約五○%が吸収されます。乳児にとっての鉄の必要量は生後一年までは母乳で十分であるといわれています。面白いことに、哺乳回数の少ない動物、例えばウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、ウサギなどでは、カロリーをたくわえる必要があるため、母乳は栄養濃度が高いのに対して、授乳回数が比較的多いチンパンジーやゴリラの母乳は、栄養濃度がヒトのそれに似て低いのです。
母乳であればこそ注目すべきことがあります。人工栄養児と母乳栄養児がどれくらい病気にかかるか、いわゆる罹病傾向をみると、母乳で育てられた子供は人工乳で養育された子供に比べて病気に罹りにくいと云われ、母乳哺育の素晴らしさが良く分かります。
そこで前回に続いて分泌型免疫物質IgAについて、もう少し詳しくそのメカニズムについて見て見ましょう。通常、母親はそれまでに出合った病原菌が再び腸管に入ってきたときに、その菌に対して敏感に反応する細菌を持っております。この感作細胞と呼ばれる細胞は小腸に隣接しているパイエル板にあります。もし、母親が授乳期間中に、これらの病原菌の一つを受け取ったならば、直ちに感作細胞がパイエル板から体循環に乗って移動、血行とともに移動した感作細胞は乳房に移ってプラズマ細胞となります。乳汁と共に子供の体に移行したこのプラズマ細胞は体内に侵入した病原菌に対して特異的に反応する免疫グロブリンA(IgA)という物質を放出します。例えば、出産後四カ月目には、哺乳中の主婦は一日当たり、〇・五グラムの抗体を母乳の中に分泌すると言われております。ところが、巧妙な仕組みとして、この抗体は吸収されることなく乳児の腸の中に残って、胃腸感染の予防の為、極めて重要な働きをします。この様な母乳がもつ免疫−予防作用は、人工栄養のおよぶところではありません。
子供が育つ為に全てを包含し備えている必要にして充分な完全食……母乳。なんと驚くべき天(創造主)の配剤の贈り物か。まさに「母乳は愛のメッセージ」なのです。
[5]続きを読む
05月17日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る