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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 日本国破産 IMFは日本を救えるか!?
この借金漬け米国経済を支えてきたのが、実は日本です。日本は貿易立国だと言われ、戦後、ずっと海外にモノを売ることで経済成長してきました。日本が海外にモノを売るには「円安=ドル高」の方が有利です。たとえば、日本国内で100万円で売っている車が1ドル=100円ならば、米国での売値は10000ドルになります。でも、1ドル=200円ならば、米国での売値は5000ドルになります。米国民にとってみれば1ドル=200円の方が買いやすいし、日本企業の側からみても1ドル=200円の方が売りやすいからです。モノを売りたい日本とモノを買いたいアメリカ、両者の利害は一致しているようにみえます。
ですから日本政府は為替レートを円安に誘導しようとし、市場介入(為替相場の安定を図るため、中央銀行が外国為替市場において外貨を売買すること)というものが行われます。2003年、日本政府・日銀は外為市場で20兆円もの円売り・ドル買い介入を行いました。さらに2004年度は、国家予算よりも多い140兆円もの外為介入枠を設け、ドルを買っています。日本の貿易黒字は今だいたい10兆円です。この貿易黒字10兆円を維持するために、20兆円を使っているのですから、なんとも不可思議な話しです。
また、ドルを持っているだけでは増えませんから、そのドルで利子がつく米国債を買い運用します。2004年10月現在、米国債の市中残高内訳をみると、1兆8550億ドル(190兆円)のうち、38%の7150億ドル(73兆円)を日本が所有 しています。(ちなみに2位の中国は1740億ドル、3位の英国は1410億ドル。)結局、貿易で黒字を出しても、そのお金は米国に戻っていく構造になっているのです。現在、米国への資金の総流入額の8割は日本からだとされています。
ところが、日本がこれだけ市場介入しても、ドルの価値は下がってきています。これだけ巨額の赤字を抱える国家であれば、いつドルが暴落するかわからないので、当然のことなのですが…。ドルの価値が下がれば日本の持つドル資産は目減りしていきます。しかも、ドルが暴落すれば、5000億ドル以上の外貨準備、7000〜8000億ドルとされる対米債権は吹き飛んでしまいます。だから、さらに市場介入して「円安=ドル高」を維持しようとする。そしてまた日本国民が汗水たらし、寸暇を惜しんで働いて稼いだお金が米国に流れていく…という構造になっています。
また、日本から流れ込んだお金は、ウォール街(世界金融の中心地)を通して、米国企業や多国籍企業の株価を押し上げます。また、それを原資として投資銀行が次々と諸外国の企業を買収し、ダメな部分は切り捨てて、伸ばせる部分だけを伸ばし、株価上げてから売り払います。
日本人になじみのある一例をあげましょう。新生銀行の前身である日本長期信用銀行は1998年に破綻し、政府が一時国有化。債務の約9割のカットをしたうえで米国投資ファンドのリップルウッド・ホールディングスへ売却されました。日本政府が18ヶ月間の特別公的管理期間中に投じた公金は約8兆円。それに対しリップルウッドが要した経費は、譲渡された後に資本増強のために注入した1200億円を考えなければ、買収に使った10億円だけです。約8兆円という巨額な公金が投じられた銀行を、自己資本10億円と投資家から集めた1200億円、合計1210億円で買収。そして5年4ヶ月後に新生銀行は東京証券取引所に上場。売り出し価格525円の株価は827円で取引を終え、リップルウッドは2500億円もの利益を得たといいます。また、2005年1月の2次売却で再び約2900億円の利益を得ました。合計5400億円を超える利益です。
リップルウッドの賢さを褒めるべきか、日本政府が無策だったのか、いずれにせよ金融知識の差が命運を分けたようです。たとえは悪いかも知れませんが、詐欺に騙されないためには詐欺師の手口を知っておくことが一番の予防策です。詐欺師の手口を知らない人は簡単にカモにされてしまいます。
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01月11日(木)
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