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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■トヨタ車不具合、世界で700万台:安全の感度が鈍ったか
 現地生産や現地調達の拡大も事業のグローバル化を進めるうえで不可欠のテーマだが、従来つきあいのなかった部品会社との取引が増えれば、品質管理の難しさも増す。

 部品共通化や現地化は世界的な流れであるだけに、他の自動車会社にとっても十分な注意が必要だ。

 トヨタをはじめとする日本車が世界で躍進した背景には、品質への信頼が大きかった。だが、近年は米国車や韓国車なども品質向上が進み、優位性が縮小しているのが実態だ。

 品質・安全問題がいたずらに長期化すれば、それだけブランドイメージも損なわれる。

 市民の安全を守るために、欠陥ゼロのクルマを目指すのは当然だが、仮に欠陥車を出してしまった場合は、徹底した対策をとって不安を一日も早く解消することが大切だ。

 メーカーにとって基本中の基本である安全・品質問題で信頼を取り戻すことが、トヨタ復活への欠かせない第一歩である。

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社説:トヨタ生産中止 信頼の「カイゼン」を急げ
                      2010年1月29日 新潟日報
 トヨタ自動車はアクセルペダルの不具合を理由に米国で230万台もの大規模なリコール(無料の回収・修理)を決めたのに続き、対象車種の生産・販売の一時中止という異例の対応を発表した。
 中国でもリコールを行うという。各メーカーは環境車の開発を軸に新たな競争にしのぎを削っている。そんなときに「鉄壁」とも評されたトヨタの品質管理がもろさを見せた。販売台数世界一を誇った日本を代表するメーカーにとって大きな打撃だ。
 問題のペダルは米国の部品メーカーが製造している。踏み込んだアクセルが戻らなかったり、戻りが遅かったりするというのがリコールの原因だ。
 ドライバーが不安に駆られるのは当然だろう。信頼を取り戻すには丁寧な説明と対策を重ねるしかない。
 豊田章男社長は昨年6月の就任に際して「これまで大変な勢いで拡大してきたが、身の丈を超えた仕事となった」と語っている。この心配が現実のものとなったともいえる。
 車種を増やしての大量生産を支えたのが、コストを抑えるための部品の共通化だ。今回は同じ部品を複数の車種に使っていたのが裏目に出た形だ。部品の調達先の管理に目が十分届いていたかも問われる。
 トヨタは独特の生産方式を編み出して他社に先行した。その原点は徹底したムダの排除にある。
 部品の在庫を極力持たない「かんばん」方式や、作業を合理化するための「改善」などの社内用語は、そのまま外国にも通用するようになった。その「カイゼン」の強味を信頼回復に発揮するときだろう。
 問題の発端は昨年夏にトヨタの高級ブランド車が、時速200キロ近くのスピードで衝突事故を起こし、複数の死者を出したことだ。
 これをめぐり、トヨタはフロアマットの付け方によっては事故につながる恐れがあると発表し、車両本体の欠陥は見つからないとの見解も示した。
 これに対し、米当局が不正確な発表だと批判した。その後、トヨタは420万台に上る自主改修、年が明けてからは230万台のリコールと生産中止を打ち出していく。
 リコールに応じた体制が整わないうちに、主力車種の生産をストップせざるを得ない。苦渋の決断だったに違いない。トヨタはこれを「自主的な対応」としていたが、米当局の要請があったことが明らかになった。
 米当局との間で不協和音が生じているようにも映る。互いに意思疎通を図っていなかったことが、問題をこじらせた面はないのか。安全にかかわる問題の芽は早く摘まねばならない。
新潟日報2010年1月29日
辞に酔っている暇はない。
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社説:トヨタ車回収―安全への感度が生命線だ
                      2010年1月30日  朝日
 日本のものづくりを象徴するグローバル企業であるトヨタ自動車。その国際競争力の何よりの基盤であるはずの「安全」への信頼が揺らいでいる。

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01月31日(日)
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