ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■どうなる為替:米国はドル安を容認
 円の短期市場金利がドルより高いことも、円買いを助長している。日銀はデフレ下の円急騰という事態を直視し、金融緩和を徹底する必要がある。
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2、社説:ドル安・円高 協調で通貨危機回避を
                    2009年11月28日  毎日
 外国為替市場で円高の勢いが強まっている。この3日間で、円は米ドルに対し一時、3円以上も値上がりした。急激な円高に見えるが、ドル売りが進行した結果で、日本国内というより、米国など海外に起因する不安が背景にある。日本単独で流れを変えることは現実には難しそうだ。ドルの暴落など新たな金融危機に火が付くようなことのないよう、日、米、欧州、そして中国を含む主要国の協調が求められる。
 このところのドル下落を招いた最大の要因は、米国の超低金利だ。連邦準備制度理事会(FRB)は、事実上のゼロ金利を長期間、続ける姿勢を明確にした。ドルを安いコストで借り、金利の高い国の通貨や資産に投資する取引が活発になった。これがドル安をもたらし、ドル安はさらにこうした取引を促進した。
 米政府やFRBがドル安を容認していると見られていることも、ドル売りへの安心感につながっている。
 円以外のアジア通貨や豪ドルなどの上昇が目立っていたのだが、ここへきて中東発金融不安が表面化した。アラブ首長国連邦のドバイ首長国が持つ政府系投資会社が巨額な借金の返済不能に陥る可能性が露呈したのである。市場では、リスクの高い資産を手放す動きが一気に強まり、金や相対的に安全と見なされた円が集中して買われた。
 円高は必ずしも悪いことばかりではない。輸入品の値下がりによる恩恵が受けられるし、海外旅行も割安になる。外国の企業も買収しやすくなる。しかし、急激な変動やそれによる市場の混乱は、世界経済を再び危機に突き落としかねない。
 そこで、当局による為替市場への介入が注目されているわけだが、日本の単独介入では、一時的な抑制効果しか期待できそうにない。米国が静観するようならドル売りにますます拍車がかかる恐れもある。
 米国はドル安を通じて輸出を増やし、雇用創出につなげたいのだろう。だが、大型景気対策で膨らんだ借金は中国や日本など外国勢が支えている。大幅なドル安により保有する米国債の値打ちが急減する恐れが出てくれば、貸手国と米国との間に政治的緊張が高まる。
 ドバイ問題は情報不足もあり先を見通しにくい。一方、米国では、ドルに対して人民元相場を事実上固定している中国への批判が高まる一方だ。市場が神経質になっているだけに、主要国の政府は発言や対策に細心の注意を払わねばならない。自国さえよければ、の発想で政策対応を進めると、市場を思わぬ大混乱に陥れかねない。
 そうなればどの国も打撃を受けよう。主要国の緊密な情報交換や連携が今まで以上に求められている。
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3、社説:円急騰 ドル動揺は放置できない
                     2009年11月27日 新潟日報
 東京外国為替市場で26日、円が急伸し、一時1ドル=86円台に突入した。
 ドル安円高の地合いが続く中、当面の壁と見られていた87円を一気に突破したのは、米国の超低金利政策が続くと市場が読み取ったからだ。
 85円まで上昇するとの観測が流れている。14年ぶりの水準と言われれば、1995年に付けた79円台の「悪夢」を思い起こす輸出関連企業も少なくないはずだ。回復軌道に乗りかけた日本経済への打撃は大きい。
 藤井裕久財務相は、ドル安が原因であり、円に問題はないとの見方を示して当面事態を注視するとした。
 ドルが各国通貨に対して売られたのが、今回の円急騰の原因には違いない。だが、想定外といえるような円高に対しても静観する姿勢が、為替介入に対する市場の警戒感を弱め、高騰に拍車を掛けた側面が否めない。

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