ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257877hit]
■がん遺伝子研究の権威:肝細胞がんで死去、79歳。
花房氏が大阪大微生物病研究所にいた時代から交流があり、がん研究を続けてきた豊島(とよしま)久真男(くまお)・理化学研究所研究顧問は「亡くなった前の奥さんも同じ分野の研究者で、家に帰っても議論を続けていた。ものすごくまじめで、確実な仕事をする人だったので、彼の研究室から優れた研究者が何人も育った。調子が悪いとは聞いていたが、残念だ」と惜しんだ。
(2009年3月16日 読売新聞)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3、訃報:花房秀三郎さん79歳=米ロックフェラー大名誉教授
毎日新聞 2009年3月16日
米国ロックフェラー大名誉教授で大阪バイオサイエンス研究所名誉所長の花房秀三郎(はなふさ・ひでさぶろう)さん=ウイルス学=が15日、肝不全のため死去した。79歳だった。葬儀は近親者のみで行う。自宅は兵庫県芦屋市松浜町14の34の423。喪主は妻恵美子(えみこ)さん。
花房さんは兵庫県西宮市生まれ。がんの原因の一つである「がんウイルス」を研究。ウイルスが細胞をがん化させる際に働く「がん遺伝子」が実は、正常な細胞の遺伝子をウイルスが過去に取り込んだものであることを発見した。複数のがん遺伝子に共通する構造も見つけた。がんは細胞の遺伝子変異で起きるという今日の常識の基礎を築いた。
大阪大微生物病研究所の助手時代、ニワトリにがんを起こす「ラウス肉腫ウイルス」の存在を知り、61年に渡米。カリフォルニア大バークリー校で、がんウイルスの研究を始めた。その後も米国とフランスで、一貫してがんウイルスやがん遺伝子について研究した。
米ロックフェラー大教授だった77年、ラウス肉腫ウイルスが持つ「src(サーク)」と呼ばれるがん遺伝子が正常な細胞にあることを発見。88年には別のがん遺伝子「crk(クラック)」を発見し、二つの遺伝子から作られるたんぱく質に構造が似た部分があることに気付いた。この構造を持つたんぱく質はこれまで100種類以上見つかり、がん遺伝子の働きを理解する大きな助けになった。
82年に米国の権威ある医学賞「ラスカー賞」を受賞。95年に文化勲章を受けた。日本学士院会員。
03月17日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る