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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 「食料争奪戦」とり残される1日100円以下の貧困層
報道によると、フィリピンは今年、天候不順で主食のコメが不足し、農務省によると消費量の42%に当たる270万トンを輸入でまかなう計画だ。しかし、輸入価格が急激に上昇している一方、国内向けには輸入価格を大幅に下回る価格で供給しているため逆ざやが拡大。食糧庁の損失は前年度の26億ペソの16倍に達した。
同国は財政健全化に向け今年度の歳出と歳入を均衡させる目標を立てているが、食糧庁の債務が財政負担となれば目標の達成は難しくなるとみられている。
食料高騰からパニックに
大前研一
カリブ海の島国ハイチ共和国の首都ポルトープランスで、
食糧価格の急騰が引き金で商店略奪などの騒ぎが
1週間以上続き、国会は12日、事態を収拾できなかった
としてジャック=エドゥアール・アレクシ首相を解任しました。
小麦やコメの国際価格の上昇が、南北アメリカの最貧国
と言われる同国を直撃した形になりました。
ハイチという国は、元来、世界で最も貧しい国の1つです。
最近は、米国への亡命者が母国へ戻り、経済も上昇へと
向かってきたと思っていましたが、
どうやら状況はそれほど良くないようです。
今回、私が気にしているのは、ハイチにおける食料高騰への
暴動だけでなく、この2〜3週間のうちに、ハイチ以外の
世界の国々でも、似たような騒ぎが発生していることです。
具体的には、特にアジアの国に集中しています。
例えば、タイ、ベトナム、インド、フィリピン、パキスタン、
中国といった国です。
タイではコメの価格が50%近く上昇し、輸出を制限する
可能性を示唆しています。ベトナム、インドなどでも
同様の動きが見られ、
中国に至っては、香港経由での食料の密輸を防ぐため、
香港への中継ぎ輸出の禁止を発表しています。
また、タイでは一部農村においてコメ泥棒が発生し、
フィリピンではコメの輸送車が襲われるという事件も発生しています。
「食料価格高騰による各国の混乱状況」チャートを見る
→
http://vil.forcast.jp/c/aizEaa6MvRjJ3uab
こういった事態の原因の一つに、原油高が挙げられます。
原油価格高騰が石油からバイオエタノールへという発想を促し、
食料としての農作物の供給が減るという連想が生まれます。
結果として、農作物の価格も勝手に高騰していくという図式です。
ただ、冷静に判断すれば、食料の価格が上がるからといって、
食料の供給が不足するということには直接的にはつながりません。
それなのに、アジア各地ではパニック状態に陥ってしまい、
コメ泥棒、コメ騒動が発生しているというのは、
恐ろしい事態だと思います。
●価格高騰から食糧不足へと連想するのは、錯覚に過ぎない
コメ以外の食料品の価格も高騰しています。
日本でも10%〜20%程度の値上げが予想されている卵は、
アメリカでは24%の高騰率になっています。
その他の食品を見てみると、ひき肉8%(チリ)、
コメ40%(シエラレオネ共和国)、パスタ14%(イタリア)、
乳製品12%(フィリピン)、パン10%(オーストラリア)など、
世界的に食料品価格の高騰は顕著です。
こうしてみると、他の食料品に比べて、コメの高騰率が高い
のがわかります。しかし、ここで見逃してはならないのは、
実際のコメの不足量と価格上昇の釣り合いが取れていない
ということです。
現在、コメは全世界で約4億トン収穫されています。
そのうち、91%がアジアでの収穫になっています。
現在のところ、取り立てて今年の作柄が悪いわけでもなく、
世界のコメの貿易量は恐らく4%程度の減少と予想されています。
それに対して、例えば中級程度のタイ米の価格は今年の初めに
1トンあたり400USドルだった数値が、795 USドルまで上昇して
きています。
つまり、4%の不足分に対して、価格は約90%程度
跳ね上がっているわけです。
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05月01日(木)
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