ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■相撲協会の危機
 最初の検視の段階で見落としがある。警察官の多くは法医学の専門教育を受けていないし、そもそも専門家だって外見だけで事件性の有無を判断するのは難しい。日本の検死システムが根本的に間違っているのだ。しかも、解剖のための設備も予算も極端に少ない。警察の依頼を受ける大学は、解剖をすればするほど赤字になる。
 解剖して本当の死因が解明されたところで、死者が生き返るわけではない。しかし、第2、第3の事件や事故を防ぐことにつながる。本書ではパロマ事件についても触れられている。パロマの欠陥湯沸かし器のために一酸化炭素中毒死が多発した事件である。最初の犠牲者について警察が下した判断は心不全。遺族が司法解剖を希望したのに、警察は受けいれなかった。2人目以降の犠牲者については、パロマだけでなく検死システムも犯人ではないのか。
 リンチ死だって時津風部屋だけなのか。他の部屋、あるいは他のスポーツではどうなのか。

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力士急死:愛知県警の初動捜査を批判 警察庁長官
 大相撲時津風部屋の序ノ口力士、斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)が急死した問題で、司法解剖を行わないなど愛知県警の初動捜査のあり方が批判されていることについて、警察庁の吉村博人長官は18日の記者会見で「多少なりとも犯罪性が疑われる場合は司法解剖を行うように警察庁として指導している。愛知県警は死因についてより慎重に判断をすべきであった」と述べた。
 この問題では同県警犬山署が、事件性の判断を専門とする県警捜査1課の検視官(刑事調査官)に出動を要請せず、検視官室に遺体の写真電送だけをしていたことが分かっている。
 吉村長官は現在、全国警察に147人いる刑事調査官について、今後増員を図る方針を明らかにするとともに「間違っても警察の扱う死体で犯罪を見逃すことのないようにしたい」と強調した。【遠山和彦】
毎日新聞 2007年10月18日 18時26分 

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