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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■中越沖地震の記録 (44)
 地震で、全部で7基ある原子炉のうち運転中だった4基は自動停止した。3基は定期点検中で停止していた。
 いずれも、外部からは安全性を損なうような傷は見つかっていない。
 今回の点検は、激しい地震の揺れでも炉内部の健全性は保たれたかどうかを確認することが最大のポイントだ。結果は速やかに、わかりやすく、公表しなくてはならない。
 地震の直後、政府、東電は、不安拡大を食い止める効果的な対応ができなかった。風評被害も深刻化した。点検を通じて、原発の耐震安全性に対する誤解や不安を解消することが求められる。
 点検では、まず地震発生時に定期点検中で炉のふたが開いていた1号機の炉にカメラを入れて調べる。炉のふたを開けるクレーンが損傷した原子炉もあり、7基すべての点検が終わるには、1年以上かかるとみられている。
 原発を襲った過去最大の地震だ。安全性を確認するのに、それなりの時間がかかるのは、やむを得ない。
 国内の他の原発にとっても他人事ではない。中越沖地震の規模が全くの想定外だったことを踏まえると、耐震安全性のチェックを急ぐ必要がある。
 原子力安全・保安院は、他の原発についても、仮に柏崎刈羽原発を襲ったのと同じ揺れが来たらどうなるか、検討するよう指示している。さらに、多くの原発で周辺の断層を追加調査する。着実に取り組むことが大切だ。
 心配なのは、電力の安定供給、ひいてはエネルギー安全保障への影響だ。
 お盆明け後も猛暑は続き、冷房用などの電力需要が伸びている。柏崎刈羽原発が停止している東電は、気温35度以上の猛暑日が続けば、供給力不足となる恐れがあり、綱渡りの状態だ。省エネや節電を呼びかけており、電力利用者も協力して乗り切るしかない。
 原発の重要性を考えれば、大きな地震に余裕を持って耐えられる安全性向上策も今後、検討して行くべきだ。
(2007年8月22日1時19分 )

08月24日(金)
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