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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■適応障害という名の病気 
 ストレスに弱い、傷つきやすい人。また、小さい時に親を亡くすなどして、心理的な支えを十分に受けられなかった人が発症しやすいとことがわかっている。性格の偏りや身体的疾患なども適応障害を起こしやすい。

5、発現頻度
@比較的よく見られ、精神科受診患者の約10%。
A思春期、青年期に多いが、どの年代でも起こり得る。男性より女性により多く見られる。

6、治療
 精神療法が中心で、薬物は期間を限って補助的に用いられる。
【薬物療法】
 抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、精神刺激薬など。
【精神療法】
 ストレスに適応できるよう援助をする。同じストレスを持つ人(退職者など)と一緒の集団療法も効果的。

7、経過
 適切な治療で短期間(多くは3ヶ月以内)で回復する。
「PTSD」は大災害や暴行など『非日常的』な出来事でもたらされますが、「適応障害」は日常的な出来事が発症の原因となり、人生の門出としての出来事のほか、重い病気、離婚、失業などの不幸な出来事などの後でよくみられる。

8、日常生活でのケア
@日頃から信頼していて、自分が話すことを常に理解してくれるような人物に、気にかかっていることをそのまま話してみる。
 相談してアドバイスを受けるのが目的ではありません。気にかかっていることをその場で浮かぶ言葉で、いろいろ表現してみるだけでいいのです。結果として、今までできなかった見方ができるようになれるかもしれません。出来事の意味合いが変わってくれば、ストレスの度合いも変わってきます。
A家族の人は、あたたかい気持ちで見守る。
 家族は気にかかっていることをあれこれ相談されたとき、大きなあたたかい気持ちで聞いてあげるようにしましょう。感情的になって励ましたり、やるべきことを説得したりしても、効果は得られません。適切な治療でストレスへの抵抗力が次第に増すことが期待できますから、あせらないようにしましょう。

08月01日(日)
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