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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■最後の頼みの剛腕小沢も年金で潰れる
 こういう変化は、必ずしも産んだその日ということではなく、母乳の分泌が急に良くなってくる日と、ほぼ一致するのです。母乳を与えない女性には、こういう大きな変化は起こることは期待できないのです。それはプロラクチン即ち母性ホルモンのなせるわざ、血中濃度の急上昇が、そのメカニズムをよく説明してくれるからです。
 
 第二の胎盤である乳腺のもう一つの意義、それは、臍の緒ではなく母体につながっていたのですが、第二の胎盤は赤ちゃんの感度の高い口の粘膜で繋がっています。その上、聴覚、視覚、味覚、収穫、触覚、運動覚など、あらゆる感覚を総動員して、口の粘膜での感覚的繋がりをサポートしてくれています。そうして、これらの感覚の統合によって、母親像が日に日に作り上げられて行き、第一の胎盤とほぼ同じ期間、第二の胎盤で育って行きます。然も大切なことは、育つのは赤ちゃんだけでなく、母親も育って行くのです。児は母で育つ、そして母は児で育つのです。母親にとって「育児、それはとりもなおさず育自」なのです。母親は日一日と、授乳も赤ん坊の取り扱いも上達して行く。こういう育児行動すなわちマザリングの発達は、乳頭に対する哺乳刺激によって分泌される、催乳ホルモン・プロラクチン濃度の上昇によって、一層促進されて行くのです。プロラクチンは催乳ホルモン、即ち母性ホルモンでもあるのです。
 
 胎盤が胎児にとっていかに重要か−それは誰もがよく納得していることです。胎盤の早期剥離は胎児にとって致命的危機だということは、世の常識です。しかし第二の胎盤、乳腺からの早期分離が、新生児の心の発達にとって、大きな危機だということは、残念ながら常識となっておらず、「乳腺は第二の胎盤」といっても、その厳粛な意味がしっかりと理解されていないのが現実です。その一つに生まれたばかりの赤ちゃんが母親から、つい気軽に離されて新生児室に入れられたり、母乳の出が悪いと誤解されて、すぐ人工乳を飲まされて、母乳はもう出なくなり、母子分離(第二の胎盤の剥離)はいっそう進むのです。
 
 胎盤の早期剥離なら、その結果がどうなるのでしょうか。歴然です。では乳腺からの早期分離の結果はどうか? これに対する答は「これ」と判然とは答えられません。下痢を繰り返したり、中耳炎になったりすると、ミルクに替えた為と、親達は因果関係として了解します。しかし学校に入るようになって、対人関係がうまくない結果、登校拒否、学級崩壊等といっても、十数年溯って、その原因を新生児期に乳腺(第二の胎盤)から早期剥離との関連において考えてみる親などまずおりません。
 
 この問題はこれらの理由からつい未解決のままになってきておりました。学問的な研究対象といっても人の赤ちゃん対象では動物の研究のようにはいきませんから、心理学者、小児科医も研究の対象にはできないままになっておりました。しかし、最近、行動学という新しい領域が急速に発展してこの因果関係もかなり解明されてきております。
 
 現実の子育ての大きな潮流は、簡単で便利な「簡便さ」が主流になってきております。目先に重大な問題点や副作用さえなければ、この簡便法で処理され、済まされるようになってきているからです。粉ミルク、離乳食、紙おむつ、子守歌はテープに歌わせる……そんな「手抜き保育」の時代。しかし、十カ月経ち生まれてきた赤ちゃんでも生物学的にはまだ成熟されない「未熟」な状態でこの世に生を請けてくる、それが、ヒトの子なのです。
 
 いくら時代が変わろうとも未熟な存在である赤ちゃんは成熟するために必要な「第二の胎盤」‘おふくろ’を必要としてるのです。(次回に続く)

                  なかよし保育園々長/村上 光男


母乳は乳児の最高最善のグルメ滋養食(母と子の新聞から)

 今まで二回に亙って母乳の栄養、免疫そして母と子の接着剤としての素晴らしさについて学んで来ました。そこで、今回はそのように乳児にとって不可欠でしかも素晴らしい活力源である母乳は、どのような成分と栄養が含まれているのかについて学んでみましょう。
 

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05月17日(月)
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