ID:19318
13匹目のバナナフィッシュ
by サキ
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■贖罪
許されたいと思った。
赦されたいと思った。
今、目の前で横たわる君の、その赤い唇が色を失わないうちに。
君に、許されたい。
君に、赦されたい。
贖罪。
何だってしよう。君のために。
赦してくれ。

「愛玩して、哀願して。」
猫のように縋りつく君に、ぼくが与え続けたのは、君の望むものは何ひとつなかった、気がする。

餌を、与え続ければ、それでいいと、思っていた。

「愛玩して、哀願して。」
君の大きな瞳。
愛玩するぼくは、マスター。
哀願するぼくは、バスター。

ぼくは君の、何なのだろう。

「マスター」で、在り続けたかった。本心。

「愛玩して、哀願して。」
ぼくは、愛玩するのが好きで、
(哀願するのも悪くない。)
そう、思えていたならば。

「愛玩して、哀願して。」
君の、願い。

   ―――贖罪―――

「愛玩しよう、哀願するよ。」
贖うために・・・・・・愛したから。






鏡が、割れる音がする。
01月11日(日)
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