ID:19200
たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
[958914hit]

■AAの中のロールモデル
今年も1年ありがとうございました。

Webalizerの出力データ(12/31 22:20現在)。

今年一年の統計データ
送出バイト数 1642.1Gbytes
訪問者数 172万7千
リクエストページ数 4238万
リクエストファイル数 3801万
リクエスト数 4675万
(FC2ブログはカウンターを設置していないので不明)。

今年も本当に多くの皆さんに訪問していただいて、ありがとうございました。

今年は2月に沖縄、6月にアメリカ、7月に福岡、そして11月に香港と、あちこちに行かせてもらいました。その中でも特にアメリカと香港での経験から考えたことを、雑記に書き残しておきたいと思います。

それはAAは「ロールモデル」によって動くところだ、という考えです。

ロールモデルというのは比較的新しい言葉です。

> 具体的な行動技術や行動事例を模倣・学習する対象となる人材。
> 多くの人々は無意識のうちにロールモデルを選び、その影響を受けている。「○○のようになりたい」という憧れは誰しもが持った経験があるだろう。
kotobank.jp - ロールモデル

> ロールモデルとは、自身の行動の規範となる(お手本となる)存在のこと。
> 人は誰でも、ロールモデルを選び、その影響を受けている。
exBuzzwords - ロールモデル

role は役割、model は規範もしくは鑑(かがみ)という意味です。

ずいぶん前ですが、AAのコンベンション開催のガイドラインを読んでいて、すこし引っかかっていたことがありました。

http://www.aa.org/en_pdfs/mg-04_conferenceandconv.pdf (日本語訳はオフィスから手に入ります)。

この中に、ほとんどのコンベンションでは、域外からAAメンバーをスピーカーとしてフィーチャーしている、と書かれています(p.4)。僕はそれを読んで、AAメンバーをフィーチャーするとはどういう意味なのか、と疑問を持っていました。

feature とは「呼び物にする」とか「主演させる」という意味です。つまり、海外のAAには、AAイベントの呼び物となり主役的扱いを受けるメンバーが存在する、ということなのでしょうか。

AAはすべてのメンバーを等しく扱い、差をつけないところだ、と僕は考えていたので、そのように特別な扱いを受けるメンバーは存在するはずがないし、英文の読解力不足が原因で自分がヘンなことを考えたのではないか、と思っていました。

その考えが少しずつ変わり始めたのは、ジョー・アンド・チャーリーの情報に触れたからです。生前の彼らは、週末になると全米各地へ出かけていって12ステップのワークショップを行っていました。1980年代には、ほとんど毎週末と言っても良いぐらいの頻度でした。いったいその旅費はどうしていたのでしょうか。自己負担だとすれば、年間で何百万円相当になるではありませんか。二人はそんなお金持ちでもなかったはずですが・・・。

実はその費用は主催者側の負担だったそうです。多くの場合に主催は、各地のAA地区委員会であり、彼ら二人の旅費は(上記ガイドラインに従って)委員会が負担していたのだそうです。その額は何万円相当(時にはもっと)になりますから、それを参加人数で頭割りして、参加費に上乗せするわけです。主催者側は、ジョーとチャーリーを「呼び物」にすることによって、参加者を集めていた、ということなんでしょう。

だとすれば、コンベンションのガイドラインの記述も頷けます。ハワイで行われたコンベンションに参加した日本人メンバーによると、そのコンベンションにはアメリカ本土から招かれたAAメンバーがスピーカーとしてフィーチャーされていたそうです。また他のメンバーからの話でも、アメリカ本土でのAAイベントでは、州外からのスピーカーの名がチラシにクレジットされていたそうです。


[5]続きを読む

12月31日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る