ID:1624
カンゲキ★日記
by Ruby
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■◆続き『ルジマートフ&ロシア国立バレエ団』(Aプロ&Bプロ)ファルフ・ルジマートフ、ユリア・マハリナ、他 (04/07/04up)
(第1部感想の続き)

《第2部》

【シェヘラザード】
〔振付:M・フォーキン、 音楽:N・リムスキー=コルサコフ〕

ゾベイダ: ユリア・マハリナ
金の奴隷: ファルフ・ルジマートフ
シャリアール王: コンスタンチン・アヴェリン
宦官長: ドミトリー・ムラヴィネツ
     &ロシア国立バレエ団


ロシア国立バレエ団による『シェヘラザード』 。
幕が開いたら予想したとおり、それほど舞台美術に重厚なゴージャス感はなく、目が痛くなるような色彩の派手さが目に飛び込んできました。
衣装はまぁまぁかな...。でも、マハリナに羽織らせるガウンが、ホログラムのように反射する軽く安っぽい生地だったので、何とかして欲しかったですね。
宦官はかなり道化的に演じられていますが、王と王弟は細身のキリッとしたタイプで、大げさでなく良かったと思います。
以前に見たインペリアル・ロシア・バレエよりも、プロローグ部分や登場人物(王、王弟、宦官など)の演技など、あらすじを知らなくても解りやすく伝わるように演出がされていたように思います。

アラビアのシャリアール王宮廷ハーレム。王の愛を受けて一際輝く寵妃ゾベイダ役マハリナ 登場。

彼女は元々若手の頃から、眩いあでやかさとミステリアスな雰囲気で、可愛らしいとは対極の女の色香を漂わせるダンサーでした。
その昔、私は彼女の『白鳥の湖』(やはり相手はルジ)を見て、その独自ななまめかしさと柔らかい上半身に魅了され、「バレエ」が好きになった...。
なので、私にとってマハリナは永遠に特別な存在といえます。

今回彼女のゾベイダ役は、その役のハマり度といい、ルジマートフとの長年の信頼関係によるパートナーシップの上でも、感動的な『シェヘラザード』を見せてくれたと思います。
以前見たときより、胴周りが豊満なられたことは軽いショックでしたが、そのぶん女王的な迫力と色香で、濃厚な物語世界に誘ってくれました。

26日は女王として、上に立つ者のプライドが見え隠れし、最初から全てをさらけ出すというより、徐々に誘惑や愛の姿が濃厚になっていった感じに見えました。
妖艶な気高さを持ったゾベイダ=マハリナに最初から翻弄されて、ルジマートフの方はどんどんのめり込んでいく感じ。

27日は、品位は残しつつ、もう序盤から「金の奴隷」を愛しく思う“熱”が目線や表情から溢れていて、最後まで大変ドラマティックでした。
もう、床に仰向けで寝転がるところなんて、「私の身も心も全てあなたにあげます」と曝け出すかのように、役に入り込んだ濃厚な演技が凄い。
ゾベイダが自決する最後の瞬間までの一瞬一瞬の心の動き、細かい部分まで見事に演じていて、とても素晴らしかったです。
切ない状況ながらも優しい微笑み湛え、愛する人との逢瀬の時間だけは、満たされて幸福に感じている。最後はやはりグッときますね。王も悲しい...。

ルジマートフ以上に「金の奴隷」がピッタリなダンサーはいないと思いますが、彼女以上ゾベイダを見事に演じられるダンサーも、なかなか見当たらないのではないでしょうか。


さてルジマートフの方は驚くほど若返ってスッキリした印象。
鍵が開かれゾベイダの下に放たれた時は、自然な綺麗さと若々しさに驚かされました。
官能的な作品ではありますが、全く生々しくなくて浄化された美しさです。
両日とも踊りのキレがとても良かったですよ。
姿かたちも役のイメージにはやはりピッタリだと改めて思いましたが、やり過ぎない品位のあるところがこの舞台を最後まで美しい印象にしてくれたのだと思います。

マハリナ=ゾベイダを崇め、足元に縋り、目線を彼女に向けるところはまだ若い純粋な少年にも見えるほど一途です。
官能的な高まりも見て取れますが、その場だけの戯れの愛ではない。けっして彼からは馴れ馴れしくしないけれど、真っ直ぐな気持ちでゾベイダを崇拝し、愛する姿。
この2人でしか表現し得ない世界が、この古い作品を輝かせ感動的なものにしてくれる...見るものの心を揺さぶってくれるのでしょう。


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06月27日(日)
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