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カンゲキ★日記
by Ruby
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■◆ 『寿初春大歌舞伎』 團十郎、玉三郎、勘九郎、菊五郎、幸四郎、松録、新之助、魁春、菊之助 (04/01/21up)
「討ち入り」の少し前というこの「九段目 山科閑居」の場は客席にもその緊張した空気が漂い、終始シーンと静まり返っていました。正直ちょっと重かったです...。
勘九郎さんは、普段のイメージと違った心の強い人物像、玉三郎さんは凛とした母の美しさ、菊之助さんは若い娘のまっすぐな一途さ、團十郎さんのずっしりとした重み、新之助さんの純粋な若者像、幸四郎さんの大きな演技、このように卓越した役者さん達の心理劇のような静かな舞台に、歌舞伎という演劇の幅の広さを感じました。
ただ、『寿初春大歌舞伎』と銘打った新年の華やかな時候より、なんとなく年末に見たかった気もします。色彩感は白とグレーのイメージ。
素晴らしい作品でしたが、内容は切ないものなので沈んだ気分になります。
しかし前半の二作品と全く趣が違うところが歌舞伎見物の醍醐味ですよね。
『芝浜革財布』
(菊五郎、魁春、團蔵、亀蔵、他)
この演目は、三遊亭円朝さんの人情噺が原作だそうです。 江戸の庶民の日常生活を浮かび上がらせて、見た後は温かな気持ちになりました。
(尚、出演予定だった左團次さんは体調不良で休演)
本当は腕がよく、人柄も申し分ないのに酒を飲んでは仕事も休みがちな魚屋政五郎(菊五郎)と、そんな夫を心配している女房おたつ(魁春)が主人公。夜明け前の芝浜で政五郎が大金の入った財布を拾ったのが物語の発端です。
政五郎はその財布を女房に預け、大金をアテにして仲間たちとドンチャン騒ぎの末、眠ってしまいます。
女房はこのままでは益々、政五郎がダメになってしまうと、大家に相談し財布を自身番に届けます。
そんな事を知らない政五郎は、女房に財布を出すように言いますが、「財布など全く知らないし、酔っ払って夢を見たんじゃないの?」と答え、一生懸命に働くように訴える。
真剣な女房の訴えを聞いて、ついに心を入れ替える政五郎。
その時から懸命働いて3年後には大店の主となり、奉公人まで雇うようになった。 そんな大晦日、女房が預けた財布は持ち主が現れず、お下げ渡しになる。
驚いた政五郎は、大火に見舞われ困っている人たちに財布の中身を丸ごと寄付して、めでたい新春を迎える。
見終わって、和やかな気持ちになりました。爽やかな江戸の市井の姿を、作者が愛情たっぷりに作り上げたのはとても伝わってきます。
ただ物語にひねりが無くて、いい気持ちではありますが、アクセントが足りなかった感じ。
ハラハラ感も無く、政五郎が改心するところも、あまりにも都合がいいくらいにすんなりとしていて、もう一工夫が欲しいと思いました。
三年後の大晦日には、ボロ長屋から大店の主に出世し、女房にも感謝の心を忘れない、全て財布のお金を困っている人に寄付するという政五郎。女房のもっていきようで、こんなにも人格者に変わるという、かなりストレートな人情噺です。もっとスパイスを効かせてくれたら、更に面白い話になったのではないでしょうか。
そして政五郎役の菊五郎さんには、いつもこのような雰囲気のお芝居で、楽しませてもらっている気がします。
セリフ回しや、粋なしぐさが本当に素晴らしく、いつも魅力いっぱいで素晴らしいです。演じる役が、毎回イキイキしていて、そのたびに引き込まれますね。
気になったこと、
歌舞伎座の場合は、遅れて到着しても途中入場が大丈夫なようなので、芝居が始まってから終わる時までひっきりなしに入場してくる方が多く、とても気が散ります。時には、途中退出して、また入ってくる方もいらっしゃる。
客席も真っ暗にはならないので、のどかな感じではありますが、本当にあまりに多いので気になりました。
せっかく素晴らしいお芝居を観るのですから、落着いたゆとりある気持ちで観たいもの。歌舞伎だけに限らず、客席の雰囲気作りに大切ですよね。
最後に、
今回はお正月らしく館内にもちの花が飾られ、とても華やいだ気分になりました。
TVでも今年は夜の部が放送されたそうですが、この場内の雰囲気は実際に味わうのが一番だと思いますよ。
01月06日(火)
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