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カンゲキ★日記
by Ruby
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■◆K-BALLET COMPANY 『白鳥の湖』(全4幕) 熊川哲也、デュランテ、ペレーゴ、キャシディ、他
王子、オデット、群舞が揃う場面も、あまり哀愁感がただようというより、王子は物事に前向きで悲壮感はない、「任せてよ」的な大らかさを感じました。
2幕の照明はそんなに暗くなく神秘的というより、ちょっと日が暮れた程度の暗さですね。
【第3幕】
祝賀舞踏会の場面は煌びやかというより独自の怪しさが漂う雰囲気。
1幕の美術をさらに濃密にして、まるでカーニバルか狂乱の宴を連想させるものでした。
ただ、色彩はあまり鮮やかなものをたくさん使わず、シックな印象。光モノも使っているので皆、ライトに当たると、質感が変わり綺麗に見えます。
各種踊りが披露されますが、6人の花嫁候補が踊る場面で、独自の演出がされていました。王子は既にオデットに心を奪われていたのでこの“お見合い”は気がのらないのですが、女王の手前、彼女達と踊らなければなりません。
この場はまず3人の花嫁候補と暫らく普通にワルツを踊り、「何かへん…6人のはずが…」と思っていると、急に音楽が止まってしまいます。「えっ!何で」と思ったら、また始めから音楽が鳴り出し、残りの3人と、また前の3人が再び踊りだすというもの。
音楽も違和感ある途切れ方をしますし、何か流れに対して引っかかったような印象ですが、あえてそれは、受け入れがたい王子の心情を、強く印象付ける効果を狙ったのではないでしょうか。
手に持った豪華な仮面(ヴェネチアのカーニヴァルの時のような)で顔を隠し、途中で顔を見せる演出は何とも魅惑的でした。
オディール=モニカ・ペレーゴと騎士姿のロットバルトの登場。
モニカさんは、ENBで来日した時に、やはり熊川氏と組んで、『白鳥〜』を踊ったのを観ましたが、テクニックのある上手なダンサーくらいしか記憶に残っていません。
それで今回拝見して、いやぁ、こんな個性的なダンサーだった? と驚いております。
なんていうか、とても筋肉質な上半身で動きはバネのように弾む感じ、すごく機敏で良く動いているんですね。
オディールだけの登場なので、ちからが温存されていたのを一気に爆発させたかのように強烈な個性でその場を圧倒していました。それに、表情も強く威圧的で、自信に満ち溢れたオディール像でした。
役作りに曖昧な部分がなく、自分が踊りたいと思っているオディール像を、完璧にこなしていたからこそ、観客にも意図が伝わって大きな拍手を得られたのではないでしょうか。
コーダのフェッテも余裕で、軸もほとんどぶれず、安心できる技術をもった方ですね。
白鳥姿を見ていないので(前回のは忘れてしまった)、逆に叙情的な踊りが出来る方か想像が出来ないほど、今回は良い出来だったと思います。
オディールの衣装は黒一色ではなく、チュチュの表面に、白か薄い別の色が羽のように張っていました。
そして、王子のソロは、チャイコフスキー・パ・ド・ドゥの音楽を使用していました。
(私もこちらの音楽の方が好き)
さすがにソロの踊りは伸びやかで、滞空時間の長いジャンプも健在です。
熊川氏の特出した技術を観た観客は、オォーとか、うわぁーとか自然とため息が漏れてました。1幕でも少し踊りますが、あれよりもこの場をメインとばかりに、たっぷり魅せてくれます。
観客も待ちに待った楽しみな場面ですよね。
【第4幕】
オディールに愛を誓ってしまった王子は、悲しみにくれたオデットを追って、再び湖に向います。
通常は長い白鳥の群舞は、ここの版では何だかとても短めになっていました。白い白鳥だけでなく、グレーも混じっています。
群舞が短い分、ロットバルトの激しい踊りが際立ち、改めてキャシディの迫力ある存在感に目が奪われます。体格が大きいこともありますが、役の表現もとても際立って素晴らしかったですね。
王子、オデット、ロットバルト、白鳥達、入り混じっての終幕は大変盛り上がっていました。最後は、舞台に設えてある崖の上から身を投げ、悲劇的に終わったかに見えましたが、エピローグで舞台中央に王子、オデットが永遠に結ばれた幸せそうな姿が明るく浮かび上がり、すっきりと爽やかな印象を残して幕となりました。
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05月30日(金)
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