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カンゲキ★日記
by Ruby
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■◆東京バレエ団『中国の不思議な役人』(初演)、『春の祭典』、『ドン・ジョバンニ』大嶋正樹、首藤康之、吉岡美佳 (04/02/16)
シルフィードの存在は一人だけロマンティック・チュチュなので、とても目立ちましたが、最後までよく解らなかったです。

様々なキャラクターが生き生きと描かれていますが、作品としては、心に深く...というものではなくて、見たまま楽しめば良い作品なのでしょうね。
でも例えばスター達のガラ公演のとき、最後に全員で見せてくれたらかなりウケるんじゃないかと妄想しました。



【中国の不思議な役人】  (バルトーク)

無頼漢の首領: 後藤晴雄
第二の無頼漢―娘: 大嶋正樹
ジークフリート: 芝岡紀斗
若い男: 井脇幸江
中国の役人: 木村和夫

ベジャールに新作『今日の枕草子』から、氏の体調が芳しくないとのことで、急遽プログラムが『中国の不思議な役人』に変更になりました。チケットを切るとき、『今日の〜』が印刷されているものと、『中国の〜』が印刷されたチケットと2種類見かけたので、一瞬自分が間違えて見にきてしまったのかと焦りました。(笑)

本作品は、モーリス・ベジャール氏がフリッツ・ラング監督の『M』という映画作品と、作曲家バルトークからインスピレーションを受けたとのことですが、どちらも私にはあまり馴染みがなく、始まる前の休憩時に見た、パンフに載っている映画の写真や、過去のベジャールバレエ団での上演写真を見て、勝手に暗く妖しいデカダンスの世界を想像しながら開演を待ちました。

さて、この作品の出だしですが、パンフレットの解説に書かれているような怪しさが漂う暗黒街の雰囲気が、凝ったライティングやスモーク等で表されていて、かなりイケるんじゃないかと思ったのですが...。
大勢の無頼漢たちや、首領の後藤さんの様子も、裏社会の男に上手くハマっていて怖いくらい良い感じです。
ですが、この作品の大事な鍵を握る「娘」役の大嶋さんが、渾身の熱演にもかかわらず、妖しさとか背徳的な香り、相手が誘惑にのるような色気が私には感じられず、あまりにも現実的でガサツな「男」に見えてしまいました。別に“男”に見えても良いのかもしれませんが、退廃の空気というものがあまり感じられない...。
この作品について詳しい訳ではないので、単にパンフの写真で感じた私のイメージが、もっとディープで不安な世界を想像していただけかもしれませんが、“誘惑者”としての「娘」の雰囲気に最後まで違和感をもってしまいました。
でも、彼の“熱”と、最後には何とも言えない悲しさは伝ります。

それと、これは私の勝手な想像ですが、ベジャールは「娘」を男性に演じさせたときに、ヴィスコンティの映画『地獄に堕ちた勇者ども』のヘルムート・バーガーも、多少イメージを重ねているのではないかと...。
暗黒街=ナチの台頭する世界、「娘」=女装するヘルムート・バーガー(黒いスパンコールと羽の衣装の酷似)、共通性を感じさせる危うく狂気的、スリリングな雰囲気など...。
何となく世界観が似ているように感じます。


他の役、「ジークフリート」と「若い男」は割と軽めでユーモアを感じ、木村さんの「中国の役人」は、スッキリとして薄味ぎみでした。
...なぜか不思議とそんなに印象に残っていません。


今回の公演は正直、言い表わすことが難しいです。「中国〜」に関しては、準備期間が短かったこともありますので、更に深く追求していって欲しいと思いました。
勿論、観る側もよりいっそう、「作品」を感じていきたいとは思います。

02月13日(金)
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