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カンゲキ★日記
by Ruby
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■◆ 新国立劇場オペラ『トスカ』 エリザベス・ホワイトハウス、セルゲイ・レイフェルクス、カール・タナー
実際にローマに存在するバロック様式の立派な建物で、大きなクーポラ(丸屋根)が特徴とのことです。
その壮麗な内部の様子を忠実に再現したらしく、奥の壁を飾る絵画は本当にこの教会にあるものを映し出していたようで、凄くビックリしましたよ。つくづく感心…。


【第2幕】
《ファルネーゼ宮殿の一室》

窓の外からは祝賀の市民の歌が聞こえています。
スカルピアはアンジェロッティをかくまったカヴァラドッシを捕らえ、トスカを我が物にするという自らの欲望のために、彼を拷問にかけ、トスカを精神的に痛めつけます。
(スカルピアはサディストなので、トスカに嫌悪されながら抱きたいという性癖がある)
カヴァラドッシに対する拷問が耐え切れなくなったトスカは、とうとうアンジェロッティの居場所を話してしまいます。
拷問は終わりますがカヴァラドッシは聖アンジェロの牢獄に連行されてしまい、トスカは執務室に取り残され、スカルピアに迫られます。
「彼を死刑から逃れさせたいのなら、自分の女になれ」と…。

この場面はたいへんドラマティックで、登場人物の心理描写、精神的な痛めつけ方の凄まじさに圧倒されてしまいます。これでもかと思うくらいのスカルピアの攻め。
しかし、今回主役トスカを演じるホワイトハウスさんは何故か、ズンズンと胸に迫ってくるような(観客までのめり込んで心が痛むような)追いつめられた感じがそんなに伝わってこなかった気がします。かといって悪くはないのですが…。

スカルピアがテラスに出て、誰もいなくなる。
もう耐えられないというところで高ぶった気持ちを吐き出すアリア『♪歌に生き、恋に生き』もなんだか少し唐突な感じ…。
歌は、床に座り込んだ歌い難い体制で、1幕同様良く声が出ていました。これは本当に立派ですね。
2幕のトスカの衣装は、血と情熱が感じられるような真紅の艶やかなドレスでした。

スカルピアの心情が歌われる二重唱?『♪歌姫への愛が私を苦しめていた』の歌詞は凄まじいですね。まるで欲望丸出しで昔の時代劇に出てくる悪代官みたい。
スカルピアは度を越えた迫りぶり、トスカはひたすら強い嫌悪と怒り…。
ドラマテックという意味では感情が最高潮に達する場面ですね。
スカルピアのいじめぶりの演技はとても良かったと思いますよ。
前後しますが、この後の「♪歌に生き、〜」が歌われます。

スカルピアの情容赦ない攻めにとうとう耐えられなくなったトスカは、スカルピアの申し出、“カヴァラドッシを処刑から助け、トスカと国外脱出させる代わりに、スカルピアに身を任せる”ということを承諾します。
全て計画の手筈を整えさせた後、溜まりに溜まった怒りから、偶然テーブルにあったナイフで、スカルピア刺し、殺してしまう。

〔セリフ〕
スカルピア:「トスカ!とうとう私のものだ!」
(ナイフで刺される)
スカルピア:「呪われたやつめ…」
トスカ:「これがトスカのキスよ!」

そのあとトスカは動揺しながら、手に付いた血を洗い、スカルピアが書いた通行手形を手に入れます。

スカルピアを手にかけた後は、トスカの強さと弱さ、動揺ぶりが手によるように解る演出でした。
舞台照明が暗くなり、ほのかに窓からの月明かりが照らす中、二つの燭台をスカルピアの死体の両脇に飾り、十字架を死体の胸にのせて、神への信仰の深い女性(憎い相手であったとしても)ということが観客に伝わります。
そして、死体にはさまれていた自分のショールをそっと抜き取る時のビクビクした感じ…。
最後はなんとも言えない余韻があり、静かに幕が下りました。


 《ファルネーゼ宮殿について》
さて、余談になりますが、この2幕舞台のファルネーゼ宮殿も実際に存在しています。
1517年〜1589年にかけて造られ、途中ミケランジェロも関わりを持っていたとのこと。
ルネッサンス様式の建築で、現在はフランス大使館になっており、観光客は残念ながら中を見学することが出来ません。

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11月11日(火)
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