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つらつらきまま
by seri
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■陽は沈みまた昇り
かなりの馬車馬モードで仕事中。
ワーカーホリックになるつもりなんてさらさらないが、仕事は待ってくれないし、ほっといたら消えてくれるものでもない。
しかし、本屋をふらっと訪れる時間もないのはしんどい。
そんな毎日を送っていたが、今日は少しだけ時間があったので、帰省の新幹線予約と乾燥機付き縦型洗濯機のパンフレットを貰いに行こうと池袋に行ったら、BOOK OFFが出店するという広告があちこちに。
東急ハンズの近くに出来るとあったが、見たところ新しいビルはなさそうだけどなぁと思いつつ歩いていたら、HMV池袋サンシャイン店が8月末に閉店したのでその後に入った模様。
(HMVが閉店したの!?)と、そちらの方が驚き。
4、5年前にニチョケンもインストアをやった思い出の店よ、さようなら。
2か月も知らなかったけど。
土曜日は大阪に行き、鶴瓶さんと談春さんの落語を鑑賞。
談春さんは「妾馬」で、鶴瓶さんは「らくだ」。
東京公演と演目を変えた談春さんににやり。
マクラでは円楽さんの思い出を語っていたが、談春さんによれば円楽さんは「立川談志の方がはるかに常識人ですよ」というほど、ぶっ飛んだ思考の持ち主。
若かりし頃、歌舞伎町のお寿司屋さんで飲んでいたら偶然円楽師匠と鉢合わせしたそう。
円楽師匠は、談春さんが家元のお弟子さんということを知っており、師匠の方から声を掛けてくれたそうで、談春さんは恐縮したそうだが、円楽師匠が満足げに別れ際に発した一言は、周囲を困惑の世界に連れて行くほど、唖然とさせるものだったそう。
そのやり取りを再現してくれたが、確かに笑点での円楽師匠とは180度違う、ファンキーな発言だった…。
東京公演の「文七元結」とはまた違う「愛」の噺だった「妾馬」。
隣に座ってた方が「良いなぁ、談春の落語は。聞きながら目の前に情景が浮かんでくるわ」と感慨深げにしみじみと同伴者に呟いていたが、非常に共感。
聞きながら嬉しくなったほどのしみじみさだった。
「らくだ」は完全に鶴瓶さんのものだった。
鶴瓶さんの凝り過ぎるサゲは賛否両論が起こりがちで、それを聞いたり見たりする度に(えーい、誰がなんといおうと、私はこのサゲもありだと思うのだーっ!)と、心中吠えまくる私だが、年々、鶴瓶さんの落語への批難や批判は、少なくなってきているような気がする。
鶴瓶さんの落語を聞きに行き始めた頃は、失礼な落語通たちに毎回と言って良いほど遭遇し、何度、絹のハンカチを噛みしめながら地団太を踏みたくなったことか。
今回は帰り際に「鶴瓶の落語は、聞く度に落語らしくなってきてるなぁ」「そうやなぁ。聞かせる落語になったなぁ」と、心がじんわりと温かくなるような会話を聞いた。
こうなると、松鶴師の生の高座も見てみたかった。
あの笑福亭鶴瓶を、“この人の弟子になりたい”と思わせた高座はどんなものだったのだろう。
11月10日(火)
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