ID:15636
つらつらきまま
by seri
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■一期一会でも…

土、日と大阪に行って来た。
 帰りの新幹線は3人掛けで、老夫婦(2人とも80歳代。関西出身で現在は関東在住とのことだった)と隣同士に。
 ご主人の方が話好きで色々と私に話し掛けて来られ、私も愛想良く返事。
 私の今回の旅の目的を知ったご主人が、
 「はぁ〜、あなた、お笑いで誰が好きなんですか」
 と尋ねてきたので相手の年齢も考慮し、
 「そうですね、今は笑福亭鶴瓶さんが…」と返事するやいなや、
 「え〜っ、アンタあんな落語もようせん落語家好きなんか?アカンわ、あんな、しょーもない頭とメガネは」
 と、真正面から全否定。

 別にメガネはいいやん、そして今は言うほど頭の毛は無いよ〜と心の中でぽりぽり頭をかきながら、
 「いや〜、3、4年前から古典落語やってるんですよ。子は鎹とからくだとか…」
 とやんわりにっこり反論すると
 「らくだなんて誰でも出来ますやん、あんなん」
 とこれまた全否定。

 (出来るかっ!噺を覚えられても人の心に響くらくだは誰も彼も出来んわーっ!)
 と思いつつも、
 「いや〜、結構良いみたいですよ」
 とやんわりにっこり抵抗。
 私自身、鶴瓶さんの「らくだ」や「子は鎹」はやってることは知ってても自分の目で見てはいないので何ともいいようが無い。

 でも
 「鶴瓶がやってもおもんないと思いますよ。まあ、私は鶴瓶の落語は見たことないけどね」

 とのことだったので、
 (あぁ、見てないんならしょうがないか)
 と納得。
 見た上での意見なら、悔しい〜っ!と思うと同時に若干へこむが、見てない=鶴瓶さんの落語を知らない、ならやりようがない。

 その後、ワッハ上方で買ってきた上方落語協会誌「んなあほな」をバッグから取り出して読んでいたら、自分も読みたいとご主人が言って来たので快く貸し出す。
 それを見ながら、仁鶴さんは鶴瓶さんの師匠ではなく六代目笑福亭松鶴の一番弟子だとか、ざこばさんも米朝一門だとか、米朝さんも高座復帰をしてめでたい、なんていう話をちょいちょい私が言ったら、ご主人はまじまじと私を見て

 「あなた、ほんまに上方落語が好きなんやなぁ。なのになんで鶴瓶なん?」
 と、また話を振り出しに戻してしまったので
 「私も落語を見るようになったのはつい最近なので、鶴瓶さんが上手いとか下手とかいうのは分からないです。でも、私は鶴瓶さんの落語を見て、あぁ落語って面白いなぁって思ったし、何より鶴瓶さんの落語は私には合うんです」
 と、にっこりやんわりところどころ本気(と書いてマジ)の口調でついお返事。
 私の返事を聞いたご主人は、
 「はぁ〜。アナタ周りから変わってるってよう言われますやろ。変わってますわ。はぁ〜、まぁ、合ういうんやったら、それはほんまに好きなんやねぇ、鶴瓶の落語が」
 と、若干ながらもやっと認めてくれ、自分は露の五郎兵衛の落語が面白いと思うので、聞く機会があったらいっぺん訊いてみてくれとご推薦。
 是非とも、と即答。
 
 帰りは
 「これから頑張ってくださいねぇ。…まぁ、何を頑張れば良いのかといわれたら私もよう分からんけど。未来の可能性に色々賭けてください」
 と素敵な言葉を掛けてもらい、ありがたく頂く。
 願わくば、この方に鶴瓶さんの落語を聞く機会が訪れますように。 
 今のところ会場に直接足を運ぶしか聞く機会は無いけれど。

ちなみに今回の大阪旅行は土曜日が明石家さんまプロデュースPart13公演の鑑賞。
 日曜日が<上方落語資料散策>と自分で銘打ち、そんなに興味が無い同行者の父をワッハ上方やら天神天満繁盛亭やら阪急梅田の古書店街やらを連れ回してしまった。

 土曜日は相変わらずの長丁場公演で、オープニングに入る前の慣らしトークで1時間15分を使い、トータルで3時間半。
 入ったときは明るかった空が、出て来る頃にはすっかり夜。 
 そして私は原因不明の体調不良に悩まされ、シクシク来る胃痛とズキズキガンガンする頭痛の中、ぼーっとした頭でプロデュース公演を見る、という非常に残念な事態に。

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11月26日(日)
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