ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■12.27事件

電話を切った後、ぼくはすぐに○さんの所に行った。
「昨日、何ケース入ってきましたか?」
「確か4ケースやったと思うけど」
「え? じゃあ、1ケース足りん」
「3個しかないと?」
「はい」
今度は、○さんと倉庫の中を探し回った。
やはり見つからない。
そうこうしているうちに、運送会社の人が欠品分を持ってきた。
「しんた君、商品が入ったよ」
持ってきたのは1個だけだった。

○さんが言った。
「もしかしたら、昨日売れたかもしれんよ」
「まさか…」
「一応調べてみよう。JANコードわかる?」
「31日の売り出し分ですから、登録されていると思いますよ」
「ああ、これか」
JANコードを打ち込んでみると、37台売れていることになっている。
「1ケースにいくつ入っとるんかねえ?」
「6個ですけど」
「売れたんやないんね?」
「いや、うちの女の子は触ってないと行ってましたよ」
「おかしいねえ。他に誰か触る人はおるかねえ?」
「そういえば、バイヤーが来たと言ってました」
「バイヤーが売ったんかねえ」
「そんなことはないでしょう。あ、もしかしたら、どこかの店に持って行ったんかもしれん。ちょっと振替伝票見てみます」
しかし、振り替えた形跡はない。

その時だった。
ぼくはあることに気がついた。
「確か、さっき打ち込んだJANコードは、A−2Lのものだったよなあ」
ぼくはチラシを確認した。
チラシにはちゃんと『A−2L』となっている。
注文書を見ても、『A−2L』である。
で、届いているのはA−3L…。
受注ミスである。
さっそく取引先に電話をかけた。
が、取引先は今日が仕事納めのため、もう誰も残っていなかった。

さて、どうしよう。
31日はこのA−3Lを売るしかない。
それは、今となってはどうしようもないことである。
通常の価格もA−3Lのほうが上なので、それを安く買えるのだから、それに対しての苦情は来ないだろう。
問題は、その数量が足りないということだ。
いくらいい物が安く買えても、肝心の物がなければ話にならない。
盗られたとは考えにくいことである。
明日、もう一度時間をかけて探してみることにしよう。

12月27日(土)
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