ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■うちの店の駐車場は、ゴミ捨て場ではない!
ひもをカッターで切り、ふたを全開した。
しかし、やはり中が暗くてよく見えない。
代理が懐中電灯を持ってきて、箱の中を照らしてみた。
「あっ!」
愛くるしい目がこちらを見ている。
黄土色の小動物、イタチである。
ぼくはイタチが街中を駆けていくのを何度か見たことがあるが、こうやってじっくり顔を拝むのは初めてのことだった。
牛乳ケースのようなものは、罠であった。
足を挟まれて動けなくなっているようだ。
よく見ると、足が一本取れ、血が流れている。

代理とぼくは顔を見合わせて、「どうしようか」と言った。
「死んどったら、生ゴミとして出すことも出来るけど、生きとるしねえ」
「離したら、一発かまされるやろうし。警察に届けましょうか?」
「いや、イタチぐらいで警察は来んやろう」
「でも、不法投棄ということで、一応知らせとったほうがいいんやないですかねえ」
「あ、そういえば、ネズミ駆除とかする所を知っとるけ、聞いてみよう」
代理はさっそく電話をかけた。

「今日の夜、引取りに来てくれるらしいよ。黒い袋で包んどってくれと言うことやった」
そこで店にあった黒い袋で包んだ。
「このままじゃ、不審がられるけ、一筆書いときましょう」とぼくは言い、“中には、罠にかかったイタチが入っています”と白い紙に赤字で書き、その箱に貼っておいた。

夜になって、業者がイタチを引き取りに来た。
「しかるべき場所に捨ててくる」ということだった。
これで、一応この事件は解決したわけである。
が、問題はまだ残っている。
だいたいどこのどいつが、この箱を放置していったんだろう?
自分で捕まえたのなら、自分で始末しろ!
そういう処理の仕方も知らない、スーパーの駐車場に放置して何が面白いんだろうか。
生ゴミでもうんざりしているのに、もういいかげんにしてもらいたいものである。
常識をわきまえろ!!

さて閉店後、今日用があって休んでいた店長からぼくの携帯に電話があった。
店「終わった?」
し「今から閉めます」
店「今○○店におるけ、そこに売り上げ流すように代理に言うとって」
し「わかりました。そう言えばいいんですね。ところで、今日大騒動があったんです」
店「え?」
し「不審な箱が2Fの駐車場に放置してあって・・・」
店「何が入とったん?」
し「それが大変なものやったんです」
店「警察呼んだ?」
し「いえ、呼んでませんけど」
店「何やったんね?」
し「今日は言えません。明日言います」
と、ぼくは電話を切った。

店長は気になって、今頃眠れないでいるだろう。

02月24日(日)
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