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抱茎亭日乗
by エムサク
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■ギネス君の男心,『ANASTASIA』,『伊勢丹』,『イル・キャステロ』
ギネス君の電話で起きる。
「お腹すいた」とギネス君。
「美味しいもの食べに行こうよ」
「お願いがあるんですけど。パソコンを貸して欲しいんだ」
「え?何で?」
「会社に日報を送りたいの。その間にご飯作って」
「有機野菜の宅配が火事で、注文した食材が届かなくて我が家の冷蔵庫は空っぽなんですけど」
「買えばいいじゃない」
「そんな、農薬たっぷりの野菜はいやだわ」
人にPCをいじられるのも抵抗がある。元内縁夫とだってお互いに相手のPCを覗いたり、勝手に使ったことなど無かったと思う。
「日報はネットカフェから送って、ご飯は外で食べようよ」と言ってみたが、拗ねて「もういい」と言うギネス君。
よくわからん。自分の思い通りにしてくれなきゃ会わない、って変じゃないか?
何で私がPC使わせてあげて、ご飯作ってあげて、会いに来てもらわなきゃいけないんだ?
と思う一方、「あれをしてあげたんだから、これをして」「こうしてくれなきゃ、そうしてあげない」という駆け引きみたいなことは嫌だとも思う。
利用されたっていいじゃないか、利用価値があるってことなんだから、とか。
「ギネス君に遊ばれんなよ」と言ってたNANIOさんに電話してみる。
意外なことに「パソコンぐらい貸してやれよ」と言われる。
「へ?でも、パソコンなんてプライバシーの最たるものじゃない。よく知らない人にいじらせていいの?なんか変なことされたりしないかしら」
「だって、部屋にも入れてんだろう?」
「うん。でも帰った後に盗聴器仕掛けられてないかしらとか、チラッと考えたよ」
「あんた、変だよ!バランス狂ってる。何言ってんだよ!」
「だって、そういうの、よくワイドショーとかでやってるじゃない」
「付き合ってんだろう?」
「うーん、よくわからない」
「向こうは付き合ってると思ってんだよ。パソコンとか飯は口実で部屋に行きたいだけだろ」
「そうか。で、私は名刺もくれない人にパソコン貸して、ご飯作ってあげなきゃいけないの?『3点』とか言われて」
「なんだそれ?」
「私が作った味噌汁に点数つけてくれるんだって、3点、とか。『何点満点?』って聞いたら100点満点だって。やだよ、そんなこと言われるの」
「彼女に飯を作ってもらったこととかないのかもよ。男心なんだよ。仕事の日報を送りたいってことは名刺は渡さないけど、ちゃんと仕事はしてるって見せたいんだよ。素直に上手く言えない男なんだろ」
わかりました。アリガトNANIOさん。
PCにギネス君のユーザーアカウントを作って、電話。
「あ、冷たい人だ」と言われる。
「ゴメン、ゴメン。ギネス君が使えるようにパソコン設定したから」
「随分時間かかるんだね」
「機械が苦手なもので、スミマセン。今日の夜遅くでも、必要なら来て下さい。じゃあね」
6月5日の予約がキャンセルが出て早まり、念願のハリウッドセレブ眉になりに新宿三越『アナスタシア』。
まずはカウンセリングシートのようなものを書いて、その中に「眉は4種類の中から決められたものに同意する」とある。
説明を求めると「お客様の好きな眉の形ではなく、こちらで判断した最適な眉のラインになります」とのこと。
施術の椅子に移動し、「眉で困ってることはありますか?」と聞かれる。
「うーん、どうすればいいのかよくわからないんですよね。不器用だから自分では上手くできないし」
骸骨の目の穴の形によって決まる4種類の中で、私の眉は「ハイアーチ(眉頭と眉山のアーチが大きい)」に属するらしい。
ハイアーチのシートを眉にあてて、小鼻と目尻を結んだ線の延長が眉尻となる。
このラインからはみ出した無駄毛をワックス脱毛する。
これだと皆同じ眉になりそうだが、顔のカーブ、眉間の距離、目と眉の距離などが違うからそれぞれのアーチになる。
「じゃあ、どの人種でも、季節も流行りも関係なく、4種類のうちどれかで、一生これ!なんだ」
「そうです。骨格が変らない限り。ただ、太さは多少変化をつけられます」
ナルホド。
初回は最低2ヶ月待ちの状況は変っていないらしい。
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04月30日(土)
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