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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■まだ懐かしむには早い作品/『フルーツバスケット』一挙放送
キッズステーションで今日から『フルーツバスケット』の一挙放送が開始。
もう6年も前の作品なんだねえ。当時、アイドル声優人気の最先端にいた堀江由衣も、今や三十路の大台。月日が経つのは、もう、ねえ。
本放送中は飛び飛びでしか見ていなかったから、まとめてじっくり見ることにする。連載後半はヒロインの本田透もファンの間でちゃんと「認知」されていったようだけれども、連載当初は「何、あのウザいヒロインは」と非難も高かったのは分からないでもない。
いかにも「作られた」って印象が強いんだよね。「天涯孤独だけれども常に前向き」なんて、定番過ぎて昭和40年代のマンガかって感じで、「テント暮らしをしていた」なんて設定は、正直、出来のよくないギャグにしか見えなかったのだ。
多分作者も初めはそんなに深いことは考えてはいなかったと思うのだけれども、それが、連載が長期化するにつれ、新たな設定が加わっていくことになる。十二支の面々と関わっていく中で、ギャグだった設定がかなりシリアスなものに「転置」され、草摩家の物語は「血の因縁」の物語のような陰惨さすら漂わせ、しかし少女マンガの枠を越えるようなドロドロとした展開になる愚は犯さず、十二支たちの呪いは解かれていき、長期化し過ぎてダラダラとなる寸前で、ハッピーエンドを向かえた。
長期連載のマンガは、大風呂敷を広げて収拾が付かなくなることも多く、「最終的にどう着地させるか」はかなり困難な場合が多いのだけれども、これはそれがかなりうまくいった部類だと思う。人気が下降したわけでもないのに、ケリをきちんとつけさせた編集部の英断にも敬意を表したいと思う。少年マンガは(特に『ジャンプ』は)この姿勢を見習ってほしいものだ。マンガは長くても30巻までにしようよ。
アニメ版は大地丙太郎監督の資質にもマッチしたと思う。
自分の「思い入れ」を情緒的に語ることの多いこの監督さんを、私は世評ほどには評価してはいないのだけれども、彼の中にある「人間観察の甘さ」が、逆に原作によってコントロールされて好演出につながったと見ている。その年の「アニメージュグランプリ」を受賞しているが、そこまでの作品だろうかという意見もあろうが、去年の『コードギアス』受賞に比べればなんぼかマトモだろう。腐女子の組織票があったことは当時も同様であったであろうが。
完結を機に、未アニメ化部分をもう一度アニメ化してほしいものだけれども、ウワサはよく流れているものの、まだ実現には至っていないようである。早くしないと、その前に原作に何の思い入れもない連中の手で「実写ドラマ化」されちゃうぞ。
亡くなった岡崎律子さんの歌声を聞くと、今でも切ない。けれども、仮に再アニメ化されることがあったとしても、この主題歌は変えてほしくない。そういうファンの声はきっと強いと思うが、スポンサーとプロデューサーはたいてい真摯なファンの声を「大人の事情」で無視してくれるんだよね。長い目でみれば、ファンの声に答えた作品の方が必ず残るってことを分かってほしいものなんだけれども。
セブン・アンド・ワイがアニメDVD最大30%オフフェアを行なっている。
この「30%」というのが微妙なので、「半額」と言われたらこれはもう「安い!」ということになるんですが、30%となると、さて、購入すべきかどうか躊躇してしまう。
『ガンバの冒険 DVD-BOX』24990円が、25%引きで18743円。6000円以上の値引きで、DVD2本分くらいは安い、ということになるのだけれど、それでも簡単に出せる金額ではない。それに欲しい作品はこれ一作ではない。買い出したらキリがないだけではなくて、ブルーレイに切り替えるかどうかも悩みどころなのである。
LDが百枚以上、棚の中で死蔵されてしまっている状況を考えると、DVDも控えた方がいいと分かっちゃいるんだけれど……。人生の残りが少なくなってくると、執着心も自然と衰えてくるしねえ。
父のマンションで迎え火。
そのあと、来福した大叔父を伴って天神の「てら岡」で食事。
大叔父から「もうかっとるやろう」と言われて、著しく気分を害す。
08月13日(月)
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