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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■へるぷみー(+_;)
 もう、まる二日以上も便秘。おかげで体重も全く減らないまま停滞しているのだが、少量とは言え、それなりに食っちゃいる朝昼晩のメシは、いったいどうなっているのだろう。まさか全部消化しつくしてるから出てこないのじゃあるまいな。……これって健康になっているのかそれとも不健康なことなのか。


 朝、七時半を過ぎてもしげが起きてこない。
 こういうとき、無理矢理起こすと、「いやー」とか「行きたくな〜い」とか、朝っぱらから聞きたくもないセリフを聞かなきゃならないので、8時ギリギリまで寝かしておく。
 けれど「もう8時だぞ!」と声をかけたら、「なんで起こしてくれんと! 病院に遅刻するやん!」と腹を立てるのである。結局、起こしても起こさなくても嫌言を聞かされるのだった。連日これじゃ、もう、しげと会話すること自体、いやになってくる。しげが自分で起きてくれば、何の問題も起こらないのに。
 車の中でもしげ、しつこく悪態をつきまくる。「旦那さんにストレス与えるようなことはしないように」と医者からあれだけ注意されてたのに、何も考えていない。
 「遅刻するのが嫌なら、なんで自分で起きないんだよ。おまえの嫌言なんて聞きたくないから、何度も『自分でちゃんと起きろ』って言っただろ?」
 「あんたを送るために起きてやってんだから、あんたが起こすのが筋やん」
 「だから何度も無理して送らなくてもいいって言ってんのに、『送りたい』って言い張ってるの、おまえじゃないか」
 「送らんやったら罰金取るやろ?」
 「だから『今日は行かん』とか朝になっていきなり言われても、タクシー使うしかないからだろうが!」
 「途中で降ろして帰っていい?」
 「何だよそれ! だったら最初から乗せるなよ!」
 実際、ガソリン代もしっかり取っといて、何で「送らん」とか言い出せるのか、その神経がわからないのである。私が本気で怒鳴ったので、しげ、渋々ながら職場まで送る。けれど「ごめんなさい」とはやっぱりひとことも言わない。ああ、いやだ。
 でも、イライラしてたって始まらないので、少し気持ちを落ちつけて、さすがにこちらも怒鳴りすぎたかと反省する。「文句言い過ぎてごめん」とメールを送ったら、しげ、「アンタが謝るなんてヘンやん。何かオレに隠しごとしてるやろ」と返して来た。……なんだ、それ? 自分のつれあいを疑うことしかできないってことか? つくづくしげは人間が腐っているのだと気づいて、虚しくなった。なんでこんな下らんことでしょっちゅうイライラさせられなきゃならないのか。しげはどうして十年一日のごとく、進歩がないのか。謝罪は撤回。私が謝っても謝ってると認識できないほどの馬鹿なら、何を言っても無意味なのである。馬鹿には怒鳴るしかないのかね、やっぱり。
 この手の会話ももうこれまでに何百回としていて(誇張ではない)、そのたびにしげが「自分が悪かった」と気がついて謝ることになるのだが、謝った次の日には、しげはもうなぜ自分が謝ったのか忘れてしまう。私がこんなふうに口ゲンカの経緯をいちいち書いておくのは、別に露悪趣味だということではなくて、しげがあとで読んだときにいかに自分勝手で理不尽なことを言っていたかを思い出してもらうためなのだが、思い出した3秒後にはまた忘れてしまうので(比喩ではない)、徒労に次ぐ徒労、私の神経のほうが参ってしまうのである。でも同じことだろうが、繰り返し繰り返し言い続ける以外にどんな方法があるというのだろう。私は本気で馬鹿につける薬がほしい。
 しげが今通っている神経科の病院でも、その記憶力のなさをどうしたら治せるか、ずっとカウンセリングしてもらっているのだが、なかなか効果が上がらない。考えてみたら、先週どんな話をしたか、次の週にはすっかり忘れてしまっているのだから、治療効果がないのも当たり前なのである。冗談ではなく、私の顔だって数日会わないとしげは忘れてしまうのだ。「しばらく会ってないからもうどんな顔だったか覚えてないけど、何となく似てるような気がするし、こっちに笑いかけてるから多分、自分の相方だろう」、ってな具合にしげは判断してるに過ぎない。どうしたらいいの、こういうの。(―∇―;)


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03月05日(金)
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