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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■『千と千尋』新記録!/アニメ『ヒカルの碁」第6局/ドラマ『死者の木霊』
オタアミ当日まであと10日! 10日しかないのだ!
今朝の新聞各紙の囲み記事。
『千と千尋の神隠し』がついに『タイタニック』を抜いて、日本興行記録の新記録、261億円の興行収入をうち立てた。
てゆーことは配収は半分の130億。ジブリに入るのは更に半額の70億ほどか。税金でごっそり持ってかれるとしても、まあ、3、4年はスポンサー付かなくて収入が入らなくても新作を作ってられる計算になるな。
予想通り、宮崎監督、今回もまた引退宣言を撤回したそうで、めでたいめでたい。『千と千尋』作ったときに、「『もののけ姫』で引退するんじゃなかったの!? ウソつき!!」と憤ってた人は多かったようだが、あの人の「引退する!」はデビュー映画の『ルパン三世 カリオストロの城』以来の口癖なんで、こちらは今更オドロキもしない。押井守からも「またほざいてるけど、どうせジジイになるまで作りつづけるに決まってる」と揶揄されてたくらいなのだ。そんなことくらい、昔からのファンなら誰でも当然知ってることなんで、世間の一喜一憂を見るにつけ何を躍らされてるんだかと思っちゃうのだが、つまりは「宮崎」ブランドが浸透したの、本当にここ数年なんだってことなわけで、つくづくオタクな野郎はまだまだ少ないんだなあと感じてしまう。
……だって、若い人の中には『ルパン』も『コナン』も知らないってやつゴマンといるんだから。
そんな中で、「宮崎の原典はやっぱり『長猫』のオッカケだよな」とか、「いやいや、やっぱり『ガリバー』のあのロボットがパックリ開いて中から美少女が」とか、「何を言う、『わんわん忠臣蔵』のころからあった反手塚治虫のスピリットが」などと言い出したりした日にゃよ、かえって「なにワケわかんないこと言ってんの? このオッサン」とか言われるようになってしまうのである。
ああ、この程度の知識、我々の世代なら、別に知ったかぶりでもヒケラカシでも何でもなく、ただの常識だったのに(T∇T)。
けれど本気で宮崎駿を語ろうと思うなら、『ナウシカ』以前、『太陽の王子ホルスの大冒険』と『長靴をはいた猫』の2本くらいは少なくとも見ておかないといけないと思うんだが。あの共産主義的共同体幻想と、男尊女卑的エンタテインメントの2本の間の振幅が、その後の宮崎作品のベースになってることは疑いようもない事実だからだ。
つーか、日本のアニメーションを語る上でこの2本見てないってのはいくらなんでも不勉強過ぎるってもんだろう。リアルタイムで見てない世代だって、ちょっとでもアニメに興味があったなら、どこかでその名声は聞きかじってるはずだぞ。
もし「え〜、そんなの知らな〜い」とか、「そんなん絶対見ないといけないなんて決めつけイヤ〜」とか言い出すドアホウがいたら、逆さ吊りにしてムチ打ってドテっぱらに風穴開けてカツブシ詰めこんで猫けしかけて簀巻きにして御笠川にたたっこんでやる。凸(-_-メ)
それにしても朝日新聞の見出しには笑ったねえ。
「『千と千尋』、『タイタニック』を沈める」だもの(^_^;)。
『タイタニック』が1年あまりで立てた記録を四ヶ月で更新、それは確かに事実だろうが、『もののけ』が『タイタニック』に抜かれてたことがそんなに悔しかったのかね。朝日、根は国粋主義なんだな。
既に日本人の五人に一人が見ている計算になる『千と千尋』、多分、上映終了時には三人に一人が見ているくらいになってるんじゃないかと思われるが、ここまでヒットちゃうとオタク的には少しは反発したことも言いたくなってしまう。
前記の「『ホルス』が」云々もそんな気持ちの表れの一つなんだが、それで新しいファンに嫌われたりでもしたら、オタク新世紀を担う新しい世代はいつまで経っても育たない。オタクなウンチクを披露したくなったり、「キミキミ、それは違うね」なんて指を立ててちっちっちとやってやりたくなるのをグッとこらえて、メルヘンでファンタジーなやりとりもしてみせねばならぬのである。
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11月14日(水)
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