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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■正月の半ばに/『天才伝説 横山やすし』(小林信彦)
特に記念日ではないが、書きたいことがドカンとあるので書く。うざったいと思う方もおろうが、自分とこのHPで遠慮したって仕方がない。うっかり読んで疲れた人は野良犬に噛まれたとでも思って諦めて下さい。
やっと体調も安定。
と言っても夜中に何度も目覚めてしまうのは昨日と変わらないのだが、原因が病気のせいではなく、隣で寝ている女房のイビキやエルボードロップのせいであるので、これはまあ仕方のないことであろう。
おかげで二度寝三度寝をした末、朝4時にはもう眼が冴え冴えとしてしまった。仕方なくパソコンに向かい、昨日の日記などをつけたあと、あちこちのサイトを覗く。
唐沢俊一さんが11日付けの日記で「笑いと差別」について論じている。「笑い」が必然的に差別性を内包していること、「差別はよくない」式のタテマエと「差別ってどうしてもしちゃうよな」というホンネとは実はどちらも人間社会では不可欠なものだということ、大まかに言えば、その二点についてコンパクトにまとめている。
でも実際にはこのホンネ派とタテマエ派との間には、男と女の間以上に、暗くて深い川があるのである。ホンネ派が「差別はなくならない」と言えばタテマエ派が「貴様は差別を容認するのか!」と激昂するし、タテマエ派が「差別はなくせる」と言えばホンネ派が「そりゃ妄想だよ」と揶揄する。両者ともに、どうしても中庸に立てないのだ。
したがって唐沢さんがどんなにその中庸を説いたところで、両者には馬耳東風にしかならないことは解りきっている。特にタテマエ派にとって、「差別撲滅」は自己のアイデンティティと深く関わっている場合が多いので、自説を絶対に曲げようとはしない。それを変にいじくって崩壊させてしまうと、パニックに陥ってしまいかねないのである。
実は私の職場には、このタテマエ派の方々がゴマンといらっしゃるので、どちらかと言うとホンネ派の私は発言には常に注意しておかねばならないのだ。全員を敵に回して言葉で勝つ自信はあるが、あとで逆恨みされて村八分、つまり差別反対派から差別・迫害されまくるのは解りきっているので(^_^;)、できるだけ沈黙を守るようにしている。
卑怯なやつだと思う方もあろうが、バカには勝てんのである。
女房、7時になってようやく起きてくる。寝たのが夕べ10時ごろだから、まるまる9時間寝通し。人の体に青痣こさえといて、いい気なものである。
朝7時、CSで『怪談おとし穴』を録画しながら見る。中身は現代版四谷怪談なのだが、主演が私の大のご贔屓、故・成田三樹夫。後年、TV『探偵物語』で「工藤ちゃ〜ん」の名ゼリフでコミカルな演技もこなしていたが、もともと徹底的に冷徹な悪役が似合う人だったのだ。TV『江戸を斬る 梓右近隠密帳』の由井正雪と映画『伊賀忍法帖』の果心居士の二つが私のフェイバリット・ミキオである。
映画を見ながら友人にメールを書いていると、隣室にいた女房が、突然、「お願い、助けてぇぇぇ」と、気の抜けた声で私を呼ぶ。何事かと思って覗いて見ると、女房はDVDを見ながら、自分のHP用の『花嫁はエイリアン』のデータ作成をしている。映画の中に、過去の名作のシーンがいくつか挿入されているのだが、それらが何か解らず、嘆いていたのだ。
「ねえ、これ何の映画か解る?」
「ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンのキスシーンだな」
「だから何?」
「『カサブランカ』」
「あ、ありがとう! 他のは?」
「……なあ、おい」
「何?」
「エンドクレジット見りゃ、引用された映画全部わかるんじゃないか?」
「……おお!」
まあ、間抜けなやつだと知っちゃあいたが。でも『カサブランカ』くらいは分らないと演劇人としてちと恥ずかしいと思うがな。ちなみにあとの引用作品は『オペラハット』『泥棒成金』他でありました。
女房、あれだけ寝ていながら、「眠い眠い」を連発して練習に出かける。
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01月13日(土)
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