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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■騒ぎどころが違うぜ/『仮面ライダー龍騎 13RYDERS』/映画『恐怖の火星探検』/『ロケットマン』3巻(加藤元浩)
「……まあ、『猫も杓子』もってとこかな」
「どういうこと?」
「『ちゃっちゃくちゃら』ってことだよ」
「はあ?」
「だから『わやくちゃ』って言うか、『なんでんかんでん』って言うか、……ええい、普通に使ってる博多弁をいちいち解説なんかできるか!」
「……アンタ、オレの夫なんだから、説明する義務があるとよ?」
「ねえよ!」
でも、確かに、「ナシもカキも放生会」って、どういう意味か説明しろと言われたら適切な言葉が出て来ない。やたらごった返してるようだけれど、どこか整然としてる面もあると言うか、肯定的なニュアンスも否定的なニュアンスもどっちも含んでるような言葉だと思う。うまい共通語を思いついた人、いませんか。
7時から『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RYDERS』。
「もう一つの『龍騎』」というナレーション通り、本編シリーズとはドラマとしてのつながりはなく、一話完結のリメイクといった趣き。
アレだね、一時期テレビアニメの映画版で流行った、「劇場版完全新作!」みたいなもんか。アイデアとしては悪くはない。日曜の朝も早から起き出して、子供をダシにして、年がいもなくテレビの中のヒーローに目を輝かせてかじりつくような野原みさえのような主婦ならばともかく、普通のオトナはこれが『龍騎』の初見ってこともあるだろうからね。
こういうのは本編シリーズとの微妙な違いを確認して行くのが楽しいんだろうけれど、最近はほとんどマジメに見てないからなあ。それにしても1時間スペシャルとは言え、ドラマを展開させるにはやはりなんとしても短すぎる。13人のライダーをムリヤリ詰め込んだものだから、後半はみんないきなり現れて乱闘になるし。仮面ライダーファムの加藤夏希なんか、「あなたたち、それでもライダーなの!?」のセリフ以外は「ヤア!」とか「オウ!」なんて気合いしかなかったぞ(^_^;)。そのクセやっぱり無駄なギャグシーンはありやがるし。
実際、画面のウスさがやたら目立つのがどうにも気になる。
役者のヘタさも原因だし(黒田アーサー、最年長者なのにアレは何なんだ)、ありきたり過ぎるセリフもどうにかならんかだが、基本的に演出がドラマに厚みを持たせる手段をまるで知らんのだ。カメラが全くと言っていいほど芝居をしていない。素人が撮った方がよっぽど躍動感が生まれるんじゃないかってほどに平凡なのである。
それが端的に現れてるのが、視聴者に電話させて、「戦う」「戦わない」の二つの結末のどちらかを選ばせるってインタラクティブな趣向。以前、WOWOWとかで一時期流行ったけど、どっちを選んでもたいして面白くないってことがわかってすぐに廃れた。それを今更またやってんだものなあ。
結果は以下の通り。
戦いをつづける : 319583 票
戦いをとめる : 229564 票
感心するなあ、みんなよく投票したよ(私も昔こんなのに参加したことあるから人のことは言えないんだが)。
まあねー、平和主義のライダーなんて、あまり見たかないってのはわかっちゃいるけど、みんな、期待大きすぎないかねえ。こんな単発のドラマで、しかも時間も予算もないってことが解りきってるのに、「戦いのカタストロフ」なんて描けるわけないじゃん。案の定、「戦う」が選ばれたにもかかわらず、結末は戦う寸前で終わりで尻切れトンボ。こういうのが『明日に向かって撃て!』の稚拙な模倣と言うんである。
ドラマを舐めんじゃねーぞ(`‐´≠)凸。
……それとさあ、もういい加減で『羊たちの沈黙』まんまマネるのやめようよ(-_-;)。
まあ、あんまり貶してもなんなんで、ちょっとだけ面白かったところを。
城戸真司が秋山蓮からカードを受け取って、龍騎じゃなくてナイトに変身するアイデアはシメとして悪くはない。ライダーには別に「ご指名」はないわけね(^o^)。っつーことは、城戸がファムのカードで変身したら、ナイスバディになるのか。そういうギャグ編、番外で作ってみたらどうか。
WOWOWで映画『恐怖の火星探検(It! The Terror From Beyond Space)』(1958・米)。
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09月19日(木)
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