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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■『新・UFO入門』(唐沢俊一)の盗作疑惑について
「それによると、Cは地軸の急激な傾斜により起こる全地球的規模の大洪水である。これによって多くの生物が死滅し、陸と海は入れ代わり、新しい陸地では三年間は作物が育たない。しかし会員とその家族は、その前にUFOで飛来した宇宙の兄弟たちによって救出される。
Cの期日は十日前に『「リンゴ送れ」シー』という電文等によって知らされる。その時は登山の用意をし、一週間分の食糧を持って、家族とともに指定の集合場所に行け。一週間前にはラジオ、テレビを初め、あらゆる報道機関を通じて、Cの到来が告げられる。その後、否定の報道がなされるが、最初の報道を信じて行動すれば一般人であっても救済される可能性が高い。救出された者は他の遊星で再教育を受け、地球に輝かしい黄金時代を築く……。」
これが、唐沢氏の著書の111ページから112ページにかけて、以下のような文章に若干の「書き換え」が施されてペーストされている。
「ともかくも、CBAメンバーたちには、そのCは全地球的規模の大洪水であり、これによって陸と海が入れ代わるほどの大変動が地球にもたらされるが、会員とその家族は、その前にUFOで飛来した宇宙の兄弟たちによって救出される、と告げられた。
そして、救出の具体的な手順も説明された。Cの期日10日前に『「リンゴ送れ」シー』という電文が会員の元に届けられる。その時は登山の用意をし、1週間分の食糧を持って、家族とともに指定の集合場所に行くこと。1週間前にはラジオ、テレビをはじめ、あらゆる報道機関を通じて、Cの到来が告げられる。その後、否定の報道がなされるが、最初の報道を信じて行動すれば一般人であっても救済される可能性が高い。救出された者は他の遊星で再教育を受け、地球に輝かしい黄金時代を築く……。」
ほかにも類似の部分は多々あるが、唐沢氏が『新・UFO入門』を、資料を自分自身の文章と考察でもって捉えなおすことを怠り、安易なコピーペーストとその改竄で作り上げた部分も多い(決して一部ではない)ということは、これだけでも充分証明できると思う。
新戸氏も唐沢氏も、同じ『CBAの歩み』から原稿を起こしているから類似の文章になったのではないか、ということは考えられない。原資料の要約が、文脈まで(3点リーダーまで!)一致するはずはない。第一、唐沢氏は『歴史を変えた偽書』の新戸氏の文章を読んでいることを『新・UF入門』の前章「日本UFO史の暗黒面」90ページで、ちゃんと明記している。「偶然の一致」ではないのだ。
「引用元」ならぬ「盗用元」をうっかり書いてしまっていることになるが、つまり唐沢氏は、「ある事実や作品の紹介であるならば、誰かが要約した文章をそのまま使っても盗用には当たらない」と考えて執筆を続けてきたと考えざるを得ないのである。
そりゃ、シロウトが自分のブログなどで本や映画の紹介をするときに、amazonなどの「あらすじ」をコピペするようなことはいくらでもあるだろうが(それも厳密にはよくない)、それはあくまでシロウトのレベルの話である。プロの作家がやっていいことではない。
いつごろからなのか、最初からなのかは分からないが、唐沢氏の中にある「プロ意識」が麻痺していたことは残念ながら疑いようのないことのようである。
新戸氏自身は、唐沢氏の『新・UFO入門』を読まれていて、自身のブログでは「本書は、UFOという古いテーマに新しい切り口をつけ、そこを通して日本の戦後文化や戦後社会のありようにまで照明を当てた好著である。一読をおすすめしたい。」とまで絶賛している。
http://blog.goo.ne.jp/tesla1856/m/200706
どうやら、自身の文章が殆どそのまま使われていたことにはお気づきでなかったようであるが、この一連の盗作騒ぎにはどのようなご意見をお持ちであろうか。
8月3日、漫棚通信氏と交渉決裂はしたものの、唐沢氏の一応の謝罪文がホームページに掲載された。
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08月08日(水)
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