ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491680hit]

■庵野秀明インタビュー&カンヌ映画祭閉幕!
 「『キューティーハニー』は『ハニメーション』と言ってはいますが、昔風に言えばスチールアニメーションです。ハニーの佐藤(江梨子)さんにポーズを取ってもらって、それを撮影して、アニメーションと同じ手法で作ったんです。実写をアニメーションの材料に使うわけで、CGよりずっと手間もお金もかかります。でも、CGにはCGにしかできないことをやっていただくだけで、後は全部こちらでやりたいんですね。ミニチュアもいい出来のものがありまして、ほんの一、二秒しか使わないカットのために、このくらい(10センチほど)の高さのハニーの人形を作って来てたんですけれども、あれは本当にいい出来でした。それは持って帰れなかったんですけれども、別のものは記念に持って帰りました。
 ともかく、最初の『ハニー』のアニメの雰囲気を残そう、というのは一番気を付けたことで、音楽も昔のオープニングは全く同じテンポで使っています。アレンジは今風ですけれども、倖田(來未)さんにもそう歌ってくれるように頼みました。あとエンディングの『夜霧のハニー』とBGM一曲は使わせてくれ、と申し出まして、これだけは絶対に譲れない条件でした。結果的にあと2曲使って、他の曲も昔のアニメの雰囲気を感じられるものにしました。サントラも構成まで全部自分でやりました。アニメ業界はそこまでやる人、結構いるんです。
 音楽は昔のものしか聞かないですね。それも特撮、アニソンばかりで。最近の曲、歌謡曲とか全然知らないんです。昔のもので充分と言うか、昔のものは今でも変わらないと思ってるんです。趣味が広いようで、実はすごく狭いんです。ぼくの音楽は70年代から80年代初頭で止まってますから。今日もここに来るまでにiポットで聞いてたのは『ファイヤーマン』と『ミラーマン』です。
 『キューティーハニー』の続編ですか? それはこの映画がヒットするかどうかですね。映画界というのは、掌を返したように、舌の根の乾かないうちに逆のことを言う人たちばかりですから。今は全くそういう話はないんですけれども、ヒットすればどうなるかわかりません。もしかしたら『ハニー』はぼくのライフワークになるかもしれませんね。今はスカパー用にアニメーションの『Re:キューティーハニー』を作ってますが、これは3本とも監督が全部違って、全部違った作品になっています。
 『ハニー』はともかく、笑えて、泣ける映画です。始まって5分で三回笑えるところを作ってます。そして映画が終わって外に出たら心が元気になるような、そういう映画作りを目指しましたし、そうなっていると思います。ぜひ見にきてください」

 シンシア・ラスター女史は、「サトエリさんは背が高くてて足が長く、私と体形が全く違うので、立ち方、ポーズの取り方、全て一から考えなければならなかった」と苦労を告白。
 「スケジュールは本当に短かったんですけれども、現場はともかく庵野ワールドの人たちばかりなんで、朝から晩まで何時間一緒に仕事してもオーケーみたいな、楽しい雰囲気でした。パソコンとかの専門用語が飛び交ってて、何言ってるかわからなかったんですけれども」

 インタビュー自体は30分ほどで終わり。
 ハニー関連のものはそんなに買うつもりはなかったのだけれども、せっかくだからと食玩とDVDプレミアム映像集を買う。しげが「これも買って」と言うので、CD『及川光博の世界』も(^o^)。
 携帯カメラでキャンペーンのタテ看板なんかを写真に撮っていると、同じく隣で写真を撮っていた20代らしい長髪でやや背の低い女の子から、声をかけられる。
 「お客さん、少なかったですねえ。庵野さん、まだあまり有名じゃないんでしょうか」
 確かに、集まっていたのはせいぜい20名ほどである。「誰のイベントだ」、とちょっと覗いて、すぐに帰っていった客も何人かいた。「世界の庵野秀明」としてはあまりに寂しい。
 「宣伝、あまりしてなかったせいじゃないですかねえ。私も、家内からこういうイベントやってるって教えてもらって来たんですよ」

[5]続きを読む

05月23日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る