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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■貴公子の死/ドラマ『仮面ライダーアギトスペシャル』/『終着駅殺人事件』ほか
ゲストは京本政樹、息子がアギトになり、そのことに堪えきれず自殺してしまったのを止められなかったことを今でも悔いている。
だから翔一の力になりたいと思う展開なのだが、結局は本編に絡んでこないから、あってもなくてもいいキャラなんだよな。
最近、本編のほうではすっかり人間が丸くなったカ感のある北条さん、今回は「オレはエリート」全開で楽しいこと楽しいこと。
「あなたたちはいずれ私の前でひざまずくことになるのですよ、はっはっはっ」って、よくこんなセリフ今時書けたな、井上敏樹。
ストーリーはこのスペシャルから映画版に続き、そして本編に戻るような流れらしいが、さて、新規の客もその流れでアギトにハマるようになっちゃうんだろうか。
でも何となく「アギト」って新人類みたいで、「これ、ライダーじゃなくて『イナズマン』になってるじゃん」って言いたくなるんだけど。
月曜ミステリー劇場・西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ23 第34回日本推理作家協会賞受賞作品『終着駅(ターミナル)殺人事件』。
……なげーよ、タイトルが(-_-;)。
上野駅のトイレで発見された刺殺死体。
彼は、青森の高校の同窓生たちと、七年ぶりに会い、列車旅行に参加する予定だった。
警察は夜行列車に乗りこんだ同窓生6人を追うが、一人、また一人と彼らは列車内からその姿を消していく……。
佐野洋が「オレの目の黒いうちは西村に協会賞はとらせん」と言ったとか言わなかったとか、確かにあれだけ乱作してたら、そう言われても仕方ないかなあ、とは思う。で、佐野洋が会長辞めた途端に協会賞を取っちゃったのがこの原作。
……功労賞とかよく待ったで賞って言ったほうがよくはないか。
と言いつつ、実は原作まだ読んだことがない。
これだけ作品自体が有名なら、それほどヘンな改変はしてないんじゃないかと思いはするが、さてどうだろうか。
もし、このドラマが「原作通り」なら、ちょっと出来過ぎの偶然が多過ぎるよ、やっぱり。
全く無関係に見えた者どうしが偶然出会い、事件に関係してくるっての、作者のほうは書きたがるんだろうけど、読者は別にそんなの喜んでないって。列車トリックもトリックといえるほどじゃないし。
唯一誉めていいのは、動機が最後の最後で判明するあたりかな。……インチキギリギリの手だけど。
でも役者はいい演技してます。
土ワイの三橋達也・愛川欽也コンビの方はちょっと二人とも元気がなくなってきてる感があるので(とゆーか、もう作られてないのではないか)、渡瀬恒彦・伊東四朗のお二人にはもうちょっとがんばってほしいもんである。
しかし、小田茜、凄みのある美人になったなあ。まさかあのエラ張ってるだけのほわほわした女の子がサスペンスもののヒロインになる日が来ようとはねえ。
マンガ、高橋葉介『KUROKO 黒衣 ―くろこ―』4巻(完結/秋田書店・390円)。
なんだなんだ、前作の『学校怪談』、もう単行本リストの中から消えてるぞ。絶版になっちゃったのか? まだ1年たってないってのに、見切りが早すぎらあ。昔は秋田書店は単行本をなかなか絶版にしないことで有名だったのに。
4年以上続いたヒット作『学校怪談』ですらその始末なんだから、5巻行かずに終わっちゃった『黒衣』なんか、半年経たずして品切れになっちゃうんじゃないか。ヨースケファンは今のうちに買っておこう。
一応最後のネタはどんでん返しのつもりなんだろうから隠しておくけど、『無限紳士冒険編』みたいなギャグで最後まで突っ走るかと思ったら、結構シリアスにうまくまとめた印象。
今回の設定で一番立っていたキャラは、やはり囚われの姫、黄華(きっか)だろう。高橋さん自身は「クトゥルー神話をもとにした」と後書きで語っているが、実は設定は巷説の「件」、あるいは小松左京の『くだんのはは』の影響が濃い。何となくエヴァって感じもあるな。
しかし、これで高橋さんが『チャンピオン』から撤退するようになったらイヤだなあ。一応どの週刊誌も一通り読むことにしてるんだが、これからは『ななか』しか読むものがなくなっちゃうし。
10月01日(月)
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