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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■全集員合(←解る人には解るね)/『だめだこりゃ』(いかりや長介)
『8時だョ!全員集合』が視聴率40%を常時取りつづけるオバケ番組だったころには、あれが「東京の」笑いだとは殆ど認識していなかった。
カトチャンは「スンズレイしました」のギャグで解る通り福島出身だったし、シムラの「東村山」だって関東ではあっても埼玉だ。
いや、地方の笑い、というより全国区の笑い、という気がしていたのである。更に付け加えるなら、「東京の笑い」の代表は、そのころの私にとっては落語でありクレージーキャッツであったから。
しかし、『全員集合』のギャグは、実の所、ほとんど「東京都墨田区出身」であるいかりや長介のイニシアチブのもとで創案されていたのである(もっともご先祖は新潟らしいが)。
洗練された笑いにはほど遠い。
ナマの勢いだけで見せている部分も多々あった。
でも自伝を一読して、やはりあの番組は東京者の一徹さのもとに作り上げられていたのだなあと、思うに至った。
プロデューサーの居作昌果(いづくりよしみ)が以前上梓した全員集合本と比較して読むと、『全員集合』が終了する際の事情が微妙に違う。
居作氏は疲れの目立ついかりやさんにちょっと休んでもらうつもりだったという。しかしそれをいかりやさんは「肩たたき」と受け取った。
居作氏は「あの時いかりやさんを引き止めるべきだった」と言い訳する。しかし、実際にはそれをしなかったのだから、ウソをついているのがどちらかは明白だ。
いかりやさんは抗弁せずに身を引いた。それが江戸っ子(東京っ子?)というものなのだろう。
この本の中に、いかりやさんの、いかにも東京っ子らしい、そして私の好きな文章が二箇所ある。
プロローグの「注さんへ」の最後の部分。
「これから、いろいろ記憶を辿っていこうとおもう。そうすれば、また荒井や時田(ジミー時田のこと)にも会えるだろう。」
もう一つは、エピローグ、この本のシメの文章。
「私の人生に残り時間がどれだけあるかはわからない。ただハッキリしていることは、これから先も『ザ・ドリフターズ』の名前の通り、漂流物のごとく、流され続けていくことだけだ。
こんな人生があってもいいのだろう。」
何年か前、同僚と「ドリフ」の話をしていて、調子に乗った私がドリフのギャグスケッチを十数個、舞台設定から人物配置、ストーリーの流れに至るまで、微に入り細に入り、ルーティーンの微妙な変化も含めて、立て続けに披露した時、「よく覚えてますね」と感心されたことがある。
みんな「ちょっとだけよ」とか「カラスの勝手でしょ」とか、決めのセリフは覚えていても、スケッチの流れそのものは覚えていない人が多いのだ。
「ドリフよりクレージーの方が面白い」というのが私の子供のころからの印象だったのだが、でもやっぱりドリフが好きだったんだと自覚させられた一瞬だった。
今日は休日出勤だったのだが、仕事から帰って半日はひと寝入り、そのあと朝まで、更新し損なっていた日記を書きつづけて過ごした。
読んだ本の感想くらいしか書くことないけど、こんなもんでカンベンしてください。
06月03日(日)
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