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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■宴のあと

 こうたろうくんが市街征服のための散策に出ている間(^o^)、リハを撮影しつつ、カメラポジションを模索する。前半は上手側から撮った方がいい絵が撮れるのだが、後半は下手から撮らないと絵にならない。迷った挙句、下手から撮ることに決定。ああ、やっぱりもう一台カメラが欲しいなあ。……って、多分次回公演のときにゃきっとそうなってんだよ。

 開演時間がいよいよ近づく。劇団CASTの藤井さんから祝電が届く。ああ、こういう繋がりが増えるのがネットのいいところだ。マスコミは未だに孤独なオタク連中の閉塞的かつ淫靡な遊びのようにネットを報道することも多いが、どんな技術だって、結局は使うものの知恵次第だ。……ということも私はアニメやマンガで学んだ(^o^)。オタク万歳であるヽ(^。^)ノ。
 直前になると、もうキャスト、スタッフはピリピリしてくる。用事のないヤツが楽屋をウロチョロしてるのは顰蹙ものなので、立ち入らない方が無難。ひたすらカメラチェックに専念する。
 もう一台のカメラ撮影をお願いしたロデムさんと打合せをしながら、次の公演に使うかもしれないシノプシスを見せてもらう。正直言って、使えないヤツだったらなんて言って断ろうかと思ってたんだが、とんでもない。シノプシス段階でも充分面白く膨らませることが可能な設定である。しかも「今度はオムニバスにしようか」と女房とチラホラ相談していたのだが、ズバリそのもの。……シンクロニシティってあるよなあ。改作の許可も得たし、もしメンバーのみんなの興味を引けたら、これで行けそうな気はする。
 今度のは難しくないぞ。演劇集団 P.P.Produce初の感動大作になるやも知れぬ。

 客入れが始まる。まあ身内の関係者が殆どだが(^_^;)。
 AIQからもHさん、Tさん、見に来てくれる。ああ、ありがたい。
 よしひと嬢のお友達もお二人、わざわざ北九州から来てくれる。ああ、ありがたい。
 福岡シンフォニックのUさんも彼女はご一緒じゃなかったけど来てくれる。ああ、半分ありがたい。
 北九州大学の方々や、藤田君のお友達も、気づかなかったが観に来てくださったらしい。もう三拝九拝、感謝感激雨霰。

 ついに本番。出来はいかがであったか。
 評価はお客さんが決めるものである。従ってここに私の感想は書かないが、ただ言えることは、表現者は常に過去を忘れず、かつ、未来を目指すということである。その意味で、みんな素晴らしかった。
 そう、「お楽しみはこれからだ!」

 撤去、搬出、手際よく1時間で終わる。こうたろうくんにまで手伝わせちゃったよ、お客さんだってえのに(^_^;)。
 後始末はスタッフに任せて(おいおい)、こうたろうくんと連れ立って、中洲の「十徳や」で五島盛りを食べながら歓談。芝居についての厳しい批評も頂く。やっぱり一度は「明るく楽しい東宝喜劇」を書いてみないとシナリオの実力はつかないよなあと実感。
 こうたろうくん、地鶏の炭火焼が痛くお気に召したよう。昼のうなぎも炭火焼だったから、東京人を接待するには炭火焼が一番と判明(^o^)。……ホントか?
 このまま別れがたく、つい自宅までこうたろうくんを誘う。女房、よしひと嬢を交じえ、深夜までシティボーイズライブDVD『夏への無意識』や『王の鳥』を見る。「面白いものは(映画でも小説でも)一本あればあとは要らなくなる」というこうたろうくんの意見、確かにその通りである。……そういうドラマが作れたらいいなあ……いや、作らねばねば。

 こうたろうくんが帰ったあと、よしひと嬢に「こうたろうさんって、いい人ですね」と言ってもらえたのが、実に心の癒される一言であった。何気ない一言が優しいんだよなあ、よしひとさんは。……ということで、君は耳にしなかったこの言葉を最後にこうたろうくんに送ろう(^o^)。
 よしひと嬢も明日は帰る。しばらくはウチに泊ることもない。芝居のあとの、少しずつ、少しずつ、寂しさが隙間風のように入りこんでくる瞬間を、私も女房も感じている。
 もちろん、その寂しさを埋め合わせるために次の芝居を作っていくわけではない。祭りのあとの、次の祭りはまた別の祭りだ。だからウチはプロデュース形式を採っているのだ。

01月28日(日)
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