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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「コードネーム U.N.C.L.E. 」


1960年代後半から70年代にかけて大人気だったドラマ「0011 ナポレオン・ソロ」のリメイク作。実は私にとってはとても思入れのある作品で、その理由がイリヤ・クリアキン役のデビッド・マッカラム。

右からイリヤ役のデビッド・マッカラム、ソロ役ロバート・ボーン、彼らの上司ウェーバリー役レオ・G・キャロル。超可愛いでしょう?ねっねっ!当時小学校1年生前後の女子ですもの、何て可愛いお兄さんなんだと、ぽ〜となったのも無理はない。今観ると、ボーンもダンディで素敵ですね。

私は子供ながら舶来かぶれで、一番初めて好きになったドラマはこれで、一番最初に買ってもらった「レコード」は「モンキーズのテーマ」。以降小学生時代は、たくさん放送されていたアメリカのテレビドラマと洋画劇場にズブズブになって、思春期に入っても周囲がキャーキャー言う和製アイドルには目もくれず、洋楽と洋画にまみれて暮らしていました。私のアイドルはたくさんいたけど、私の人生で一最初のアイドルは、デビッド・マッカラムなんです。

だから映画になると聞いた時、喜んだのなんの。しかし!私のイリヤの役が、大男のアーミー・ハマーがやると聞いて、超激怒(イリヤはちょい小男)。もう全然違うでしょ?ハマーは嫌いじゃないけど、でも全然私のイリヤじゃないもん!もうちょっと元作に敬意があってもいいんじゃない?しかし巷ではなかなか評判良いし、観なけりゃ貶すことも出来ない(笑)。と言う事で観てきました。結果、私の好きな「ナポレオン・ソロ」じゃなかったけど、これはこれでとても楽しめました。監督はガイ・リッチー。

東西冷戦真っ最中の1960年代半ば。、世界的に著名なテラー博士(ジャレット・ハリス)の失踪に、核兵器を巡る陰謀が隠されていると判断した米ソは、やむなく手を組む事に。CIAのエージェント、ナポレオン・ソロ(ヘンリー・ガヴィル)と、KGBのスパイ、イリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)に指令が下ります。博士の娘ギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)と共に、三人は博士の捜索に乗り出します。

観る前はブチブチ文句垂れていたのに、ヘンリー・ガヴィルの顎が割れているのを観た瞬間、気分が上がってしまった(笑)。キャスト反対じゃないの?と思っていましたが、ボーンと言えば割れた顎。顎でキャスト決めたんだと勝手に判断して、まずは違和感払拭でした。

好きだったと言いながら、イリヤがソ連人だったなんて、全然知らんかったわ。イリヤ・クリヤキンなんて変な名前だとは思っていましたが、確かに東欧系だわね。同情すべき背景は映画用かしら?ソロにも結構冒涜気味の背景が語られていたのは、脚本を滑らかにするためなのかなぁ〜。あんまり嬉しくなかったけど、これ単体で観た人には違和感ないでしょうし、流れには溶け込んでいました。

腕はいいけど女好きのソロ、ご清潔なイリヤのキャラは踏襲しています。ソロってば、毎回キスシーンがあったような。「スタトレ」のすけべぇカークこと、ウィリアム・シャトナー@カーク船長と双璧だったよなぁ。今思うに、ソロのキャラはボンドを意識したのかな?

当初は当然いがみあっていたソロとイリヤが、段々歩み寄りお互いを理解し合う様子も無理がありません。時代が60年代なので、スパイアイテムもレトロで懐かしく、彼らのキャラの描き分けも上手。女性陣のからめ方も上手い。登場人物の会話の妙も、和訳がいいのか、楽しめました。アクションは安定して観られるし、お洒落な作りです。懐かし組にも初めまして組にも受け入れられる、滑らかな語り口です。ファッションや街並み、セットも往年を彷彿させるようで、それも見どころです。

女性二人も良かった。キュートで勝気なギャビーを好演したアリシアはスウェーデン出身で、これからハリウッドで活躍するはず。冷酷なクールビューティー、エリザベス・デベッキの年齢に似合わぬ貫録たっぷりの美悪女ぶりも天晴れで、今後気にかけたい女優さんです。


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11月21日(土)
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