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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「夢売るふたり」
獲物で一番好感を持ったのは、紀代です。DVの夫(伊勢谷友介)から逃れ、都会で年をサバ読みデリヘル稼業。しかし田舎の父親の誕生日には電話をします。「取りあえず、生きてるって事で」と言う親への思いやりを込めた台詞が、私はこの作品の中で一番好きでした。そして「私は男に幸せにしてもらおうなんて思っていない。こんなザマだけど、ちゃんと生きている」と言う台詞も好きです。カナダに留学なんて言ってるけど、貫也の言うように、男が出来ると貢いでいるのでしょう。ホストクラブへ行くようなもんかな?でもそれを意に介さず、また稼げばいいさ的な風情が、逞しくてとても素敵でした。多情の責任は、ちゃんと取ってるもんね。

出演者はみんなが素晴らしかったですが、私が好きだったのは鈴木砂羽と安藤玉恵。特に鈴木砂羽の艶やかさと対比する本音のやさぐれっぷり、そして気風の良さと男前の包容力など、短時間の出演ながら、その女っぷりに魅せられました。西川監督、彼女主演で撮ってくれないかしら?

とこのように、いっぱい感情が触発されると言うのは、すごい作品であると言う証明なんでしょうね。また掘り下げれば感想が変わるかも?でも滝子パートの感想は譲れないな。

09月15日(土)
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