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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「バッド・ランズ」
でも面白く観られた一番の要因は、出演者の個性や存在感が際立っていたから。安藤サクラは、ここ数作母親役が続いていましたが、今回も年上の受け子や弟の「母」として、何と慈悲深く滋味深い事よ。やさぐれようが、犯罪に手を染めようが、どんな時も「身内」となった人々への情けを忘れない姿は、軽々と血縁を凌駕しています。それは苦渋に満ちた生い立ちからの、彼女の信念なのでしょう。安藤サクラ、山田涼介共々、大阪弁が上手くて感激!ほぼ完璧でした。

飄々として憎々しく、冷血な高城を演じた生瀬勝久も良かったし、展開の鍵を握る曼荼羅(宇崎竜童)の重厚な存在感も出色です。

クライムサスペンスとしては珍しい、ラストは馳走感と爽快感に包まれていました。先の読めない意外性の多い展開も気が利いています。上記私が引っ掛かった事がクリアされていたら、傑作サスペンスだったかなぁと、ちと残念です。

10月06日(金)
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