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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」
そしてダニエル。シリーズを通してとても真面目なボンドだった気がします。
先達三人が陽なら、ダニエルは陰。そしてユーモアが足りない。スパイとしては最強でも、人として余裕がない感じが、ずっと気に入りませんでした。それが「スカイフォール」辺りから、やれマンネリだ、荒唐無稽だと言われていた浮世離れしたボンドを、等身大の人間として描くボンドに変更したのを、ダニエルが頑張って演じているのだと、気づきました。まっ、今でも十分浮世離れはしていますが(笑)。
能面や畳の部屋などに、監督は日系の特色を出そうとしていたのは、少なくとも悪くはないな、と言う印象です。それよりも手堅く作品をまとめ、ダニエルにも007にも敬意を込めた描き方で、そこが一番良かったです。
思えば私が全作映画館と観たボンドは、ダニエルだけです。人生の成熟期とも言える15年、共に歩んだダニエルには、感謝の気持ちでいっぱいです。今は私の007はダニエル・クレイグだよと、胸を張って言えます。
今回瞳の青さを強調されたボンドですが、ダニエル初登板時は、金髪・青い目のボンドなんて!と言われていたのを思い出しました。次のボンド候補の一番手、イドリス・エルバも、彼で何作か作られれば、誰も黒人なんて!とは言われないと思います。でもエルバは年齢がもう50前なので、もう遅い気がするな。私はヘンリー・ガヴィルに一票です。
今回のラストは意表を突くもので、とてもびっくりしましたが、ダニエルにはこれ以上ない餞であるし、またエンドクレジットの一文は、「007は永遠に」、を強く感じました。「007」、死ぬまで観ますよ!
10月05日(火)
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