ID:10442
ケイケイの映画日記
by ケイケイ
[927350hit]

■「ボヘミアン・ラプソディ」
そしてもっと怒りたいのは、フレディに対して敬意が感じられる演出ではないこと。私は当時ブライアン一押しでしたが、人柄はジョンが一番いいとの定説でしたが、フレディも繊細で感受性の強い穏やかな人で通っていました。私が中学生当時、友人のお姉ちゃんの友人のお姉ちゃん、ややこしいけど、まぁ大人に近い年齢の女性です。その人もブライアン押しで、「ブライアンにやってもらう(品のない表現でごめんよ)」と、10万円使って、アフターパーティーにもぐりこんだとか。メンバーそれぞれ程なく気に入りの女性と部屋に消えたけど、フレディだけは彼女たちを持て成し、一人部屋に引き上げたとか。彼女はフレディの人柄の良さ絶賛したんだとか。

当時メアリーの事は知っていたけど、ファンの間では、フレディはバイよりのゲイみたいな認識でした。今より封建的な雰囲気でしたが、それが何か?的に、ファンには不問で、それが彼の特性で、それであの曲の数々が生まれたのだなと、妙に納得したものです。そう、クィーンに興味がない人で、フレディが嫌いな人はいたかもですが、メンバーの誰押しであっても、クィーンが好きな人で、フレディが嫌いな人は、いなかったはず。もちろん私もそうです。

フレディ対三人の図式もなぁ。噂だけかもですが、これまたフレディはジョンと仲良しだったとの定説があり、あれもなぁ。ゲイであること、恋人から友人へと関係が変化したメアリー(ルーシー・ボーイントン)との間柄を描くのに長く割き、メンバーから孤立させるために、フレディを売った付き人ポールまで時間を割いて、フレディのこれでもかの孤独を浮かび上がらせるため、脚色・創作が過ぎると思います。

だいたいだね、フレディ主催の乱痴気騒ぎのパーティーだって、あんなのアルコールにドラッグ、グルーピーのお姉ちゃんとの酒池肉林なんて、ロックスターには当時付き物だったはず。健康なんか全く気にせず、シックスパックってなんですか?腹筋なんて割れてたまるかの、心意気だったはず。それが何だよ、妻子がいるから、他のメンバーは早々に帰るって(笑)。これも時代が合わない。

テレビでフレディのドキュメントが放送された時、フレディの最後のパートナー、ジョンを観た瞬間、あぁフレディ、生き急いだけど幸せな晩年だったんだと、涙ぐみました。穏やかな普通の人であるジョンの語るフレディは、愛する人と落ち着いた心豊かな生活を営み、クィーンのフレディではなく、本名の
ファルーク・バルサラの人生も、ジムと共に幸せだったのだろうと思います。時間を割くなら、そこを割いて欲しかった。

「僕たちは家族だろう」なんて、陳腐な台詞もいらん!ビジネスパートナーだから、未だにフレディを使って、お金稼いでいるんでしょ?>ブライアン&ロジャー。フレディ死後、一切出てこなくなったジョンは、潔いです。やっぱり仲がよかったんだよ。

皆々様が感動している、ライブエイドのシーンも、水を差すようで悪いが、あの頃フレディは、自分がエイズなんて知らなかったんだよ。楽曲と出演者で持っている作品なんだから、流すなら全曲フルで流すのが、良心だと思いますけどね。

私はブライアン押しですが、そういえば、ブライアン、顔つきが変わったね(笑)。ロジャーはまだまし。ロバート・プラントを「出てくれないなら、他のヴォーカリストを出すぞ」と脅して、渋々承諾させ、再結成のライブをやったジミー・ペイジ。ジャーニーの二ール・ショーンが、盟友スティーブ・ペリーが最愛の母の死に立ち直れないため、見限ったのか、あきらめたのか、スティーブそっくりの歌声のアーネル・ヴィネタをフィリピンから連れて来た時は、あー、「昔の名前で出ています」路線で、これから行くのねと思ったもんです。ギタリストはお金が好きなんだな。

でもなぁ、キッスのジーンやポールが、70になってもあのメイクで獣仕様のロンドンブーツはいて、まだ火を吹いているんですよ。スティーブン・タイラーだって、ロック原始人みたいに50年一日の如く、「猿の惑星です」的風貌を保ち、頑張ってんの。それ、本人が頑張っているから、ファンも嬉しいですよ。人のふんどし=フレディで金儲け、は如何なものか?この作品は本当に期待していたので、ファンとしては残念でした。


[5]続きを読む

11月23日(金)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る