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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「オリエント急行殺人事件」
そこで、あぁなるほど。これは監督が自分が一番目立ちたかったのだなと納得。強烈な個性と存在感で、観客を煙に巻いたフィニーのポワロでしたが、終わってみれば、彼は狂言廻しでした。しかしこの作品のブラナーは、アクション見せたり、過去(今かも?)の恋を再三匂わせたり、一番の花形でした。なので、オチが解明された時に、カタルシスや憐憫の感情が半減。話しを盛り上げるより、自分の見せ方を気にし過ぎです。キャストは気の毒だったなと、今は思います。特にジョニデのラチェットには、期待していたんだけどなぁ。憎たらしさ満点、殺されて当然だと、溜飲が下がったリチャード・ウィドマークには及ばなくて、残念です。

風景もCG、料理もそれ程愛でられず、正直言うと、前半は寝オチしそうになるのを、食い止めるのに必死でした。作品のラストでは、どうもナイルに行くそうで。「ナイル殺人事件」も面白くて、いい作品で、恰幅よいピーター・ユスチノフのポワロも好きでした。ナイルに行く時は、どうぞポワロと監督は別々でお願いします。

12月17日(日)
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